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冥王星の日

冥王星が発見されたのは、1905年の2月18日で
クラインド・トンボーが発見した。大佛次郎の兄の野尻抱影が発見したのである。

冥王星の日であるが、残念ながら、惑星には数えられていない。
そのことは、少しく書いた(→参考記事
惑星の3つの条件は次の3つである日本語では少々意味がわからなかったので、フランス語で調べてみた。

◯Être en orbite autour du Soleil (ce qui exclut les satellites d'autres planètes) ;
◯Posséder une masse suffisante pour que sa force de gravitation l'emporte sur les forces de cohésion et le maintienne en équilibre hydrostatique (sous une forme presque sphérique) ;
◯Ne pas avoir fait place nette dans son voisinage orbital.

この3つめの条件、ちなみに日本語を再掲すると、”同じ軌道がほかの天体を一掃している”であるが、フランス語で読んでみると、faire place nette
=”場所をあけていること” つまり、近くの軌道上に他の星がないということである。この条件に当てはまらないから冥王星は惑星の序列から外された。冥王星の重力は、他の星を押しのけるほどの勢いで軌道を描いていないということである。
冥王星も惑星だとすると、火星と木星の間の小惑星もすべて惑星と数えなければならないから定義を設けたということであるのかしらんと思う。

ところで、この惑星の重力であるが、これを利用して惑星間探査機は目的の星までたどりついている。この方法のことを、Assistance gravitationnelle(スイングバイ)という。
たとえば木星探査機のジュノーは、地球の大気圏から出た後、太陽を回る楕円軌道をとり、2年と少し飛行した。この間に火星の軌道の外側に出て、それから再び地球に追いつき、地球の引力を利用する。スケートリンクで両手を前に伸ばしながら滑っていくと、小さな子が滑りながら近づいてくる。その子が近くを通過しながら、手をつかんだところで、その子をくるっと回転させて、速度を速めて元に来た方向に投げるようなことをしたという意味である。じつはジュノーはこの力により、25600km/hも加速したということになる。この速度の変化は、別の太陽周回軌道へと移動するのに十分で、その軌道は最終的に木星に近づく位置へ向かう。

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もちろん、ジュノーが地球に接近するときには、正しい角度と速度で侵入するようにロケット側で調整が必要であるが、この方法の方が燃料をかなり節約できるということである。

この軌道の計算は驚くほど正確に行われ、ジュノーが木星の軌道に到達した時間は予定よりたった1秒遅れただけだった。
まさに 急がばまわれ である。

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<来年の宿題>
・安眠の日
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●見出しの画像
冥王星 破壊と再生を意味するPlutoと名付けられた天体。
(画像はお借りしました)




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