日本経済の基礎分析 - 経済を語る前に知っておくべき基本的データ
日本経済について語る人は大勢いますが、そのうち80%くらいの人は経済について何も知らずに雰囲気と憶測だけで語っており、残りの20%は恣意的に自分の見たいデータだけを見て結論ありきで語っているように思います。
日本経済の基本的なデータ(GDP, 人口, 労働力人口, 労働時間)をひとつのスプレッドシートと複数のグラフにまとめましたので、日本経済について語る前にこのデータを一瞥してほしいなぁと思います。(出典は日本政府とOECD)
日本の実質GDP、一人当たりGDP、労働力人口当たりGDPは、1992年以降伸び悩んでいます。いわゆる失われた30年ですね。それらの数値は2000年から2020年にかけて7~9%しか増加していません。
その一方で、労働時間当たりGDPは多少マシで、2000年から2020年にかけて21%ほど増加しています。
これはどういうことかというと、日本の労働生産性が改善する一方で、日本人の労働時間が減り続けているのです。
失業率が改善して労働力人口が増える一方で、一人当たり労働時間がどんどん低下しているので、総労働時間も1991年をピークに低下を続けています。
日本は生産性が向上する一方で、労働時間の低下により、総生産が伸びない状況にあります。
本記事は分析や提言をするものではなく、基本的データを提供するだけですので、ここで終わりとしますが、このデータが示唆するものは色々あると思っています。
追記: さらに下にいくつかのグラフを足しておきます。
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