「野村ノート」、「弱者の兵法」/野村克也
「何のために生きているのか。」
プレイヤーとしても、監督しても素晴らしい成績を残した野村克也さんの本を読みました。
野球だけではなく、仕事に、人生に役立つ考え方です。
野村克也さんの考え方は、
仕事を通じた人間形成・人格形成による「人間力」、
ID野球をはじめとした「頭を使って考えること」が本質です。
全ての人に求められる共通認識と、リーダー・監督・指導者として求められるポイントについてまとめました
全ての人に求められる共通認識
・「体力」「気力」「知力」
体力(筋力や技術)、気力(精神力や勢い)はどうしても限界がありますが、
「知力」は限界がありません。あらゆるデータや情報を知識として活用することでさらなるレベルアップができます。
・利他的になる
チームで動く以上、自己中心的な行動は信用問題に関わり、致命傷になります。
思いやりをもって、利他的に。
・チームの中心となる人物
野球でいう中心人物となる「エース」や「四番バッター」はチームの鑑である必要があります。
「エース」や「四番バッター」の行動に、チーム全体が正しい方向に進めるかどうかがかかっています。
中心となる人物がいることで、チームがうまく機能します。
・現状に満足しない
現状に留まってしまう「自己限定」をしてしまうとその先の成長がなくなってしまいます。
ひたむきに、貪欲に成長を続けましょう。
リーダー・監督・指導者として求められるポイント
【目指すチーム】
・結果を出すことにふさわしいチーム
必ずしもメンバーの一人ひとりがとびぬけた素養に恵まれていなくても、
確固たるビジョンと哲学をもつリーダーのもとで、明確な意思統一がなされ一丸となって戦うチームが結果を出します。
優秀な人が集まっただけでは意味がないのです。
・チームはリーダーの力量以上に伸びない
「水は方円の器に随う」とも言いますが、リーダーに力量によってチームは良い方向にも悪い方向にも変わってしまいます。
【リーダー・監督・指導者として】
・人間学のないリーダーに資格なし
知識や技術だけでなく、一人の人間としての力量が求められるのがリーダーです。
チームのメンバーに信頼される「人望」、
メンバーの失敗を糧にし、成長させられる「度量」、
この人なら大丈夫だ、という気持ちを感じさせる「風格」が必要です。
・実践力を付けさせる「気づかせ屋」になる
プロセスを重視してメンバーが主体的に行動できる実践力をつける具体的な指導を行う必要があります。
また、適性をみて適材を適所に配置することがリーダーの役割です。
そのためには技術や理論を豊富に持ち、的確に表現できることが大切です。
・人を遺す
政治家の後藤新平の言葉を野村さんも大切にしていました。
「金を残して死ぬのは下だ。
事業を残して死ぬのは中だ。
人を残して死ぬのが上だ。」
リーダー・指導者として、成果を出し、事業を継続させる先にある、
「人を育て、残していくこと」が最大の条件としています。
今している仕事や伝統、文化をどうやって「次へ残して」いこうか、永遠のテーマになりそうです。
次はどんな本を読もうかな…
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