金木犀が香るころ。
キンモクセイはトイレの香り。
世代によって香りのブームというのがあるようで、幼い頃のトイレの芳香剤といえばキンモクセイだった。もう少しオトナになってからは、ラベンダーがそれにとって代わった。
いずれにしても、あまりにチープすぎて人工的な、そのニオイがとても苦手で、トイレに入るのが苦痛でさえあった。
それはさておき・・・
キンモクセイを調べてみると
実は、ギンモクセイの変種なのだそうだ。今までさかさまだと思っていたのは、身近な庭にキンモクセイがあったり、道端で見かけることが多かったからだろう。
犀は動物のサイのこと。角のある強そうな、あのサイ。樹皮がサイの皮に似てるから木犀と呼ばれたらしい。
桂花陳酒というお酒があるが、白ワインにキンモクセイを3年漬け込んで作るそうだ。香りが強すぎるし、甘すぎるので飲めないけれど。桂花烏龍茶なんてのもあるんだって。先日終わったドラマの中では和菓子にも使われていたっけ。
その花の咲くころに
生まれた時、キンモクセイが咲き香っていたかどうか、確かめたことはないのだけれど、ひとつ歳をとるころに必ず咲くその花。
歳を重ねる季節がやって来て、その強い香りに気づくとき。
いつからか、ジブンが生まれたことを香りで祝福されているのかも?と思うようになった。力強い香りが生きてていいんだよ、って言っているような気がして。
昔中国では、月に大きなキンモクセイがあり、花が満開になると満月になると信じられていたとか。確かに明るい月夜にキンモクセイの香り、想像しただけで、とても心地いい。
今日は満月。月夜を歩いてみようかな。
追伸:
写真はまだつぼみ。これからしばらく楽しめます。
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Oct 2020
Gunma, Japan
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