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【読書メモ】会社辞めたいループから抜け出そう!

土曜日の朝8時からのClubHouseで本書の著者である佐野さんを知り、かえるの表紙イラストに惹かれて購入予約。
発売日に届いていたものの、ようやく読むことができました。
以下、簡単ですが読書メモです。

「会社辞めたい」ループから抜け出そう! 転職後も武器になる思考法 書籍情報

  • タイトル:「会社辞めたい」ループから抜け出そう! 転職後も武器になる思考法

  • 著者:佐野 創太

  • 出版社:サンマーク出版

  • 出版年:2022年1月10日初版発行

まずは感想を

本書のサブタイトルにある「転職後も武器になる思考法」。
「転職後も武器」とありますが、日々仕事をしていく中で「自分の心を守る武器」について書かれたものだ。そう私は捉えました。
私自身も何度か転職し、今は個人事業主としての顔も持つのですが、本書を読みつつ自分自身の転職を振り返ると、私は実に「運が良かった」ということがわかりました。

そもそも私の転職の動機は「この会社あわないな」という感覚や、ちょっとハード過ぎて「しんどいな」とか、「会社の経営層の考え方があわないな」といったいわば「些細なこと」です。
しかも、思いつくとすぐに行動(転職活動)に移してしまうので、本書にあるような自分のモヤモヤの原因をつきとめる営みはしませんでした。

そして「しがらみ」ではない「つながり」のおかげで、転職エージェントをつかうことなく、2度ほど転職(3社経験)。
現在は個人事業主として仕事をしております。
いずれの会社も転職のおかげで(現在の状況は今後評価するとして)、「自分自身の本音に近づけた」ような気がしています。

これは「運が良かった」のだなと、本書を読み改めて気づきました。
しっかり自分自身を掘り下げること無く、次の職場でも「幸せな状態」を一定の期間は続けることができましたから。

また、著者の佐野さんの転職エージェント時代の振り返り(退職学のきっかけ)部分は、佐野さんご自身の過去のお話です。

本書の中の「COLUMN ”転職エージェントは完璧じゃない”」。

退職学のきっかけとなった事柄が、佐野さんの今を創り上げているのでしょう。このコラムは佐野さんのお人柄がわかるパートだと思います。

転職を考えている方々はぜひ読んでおくことをおすすめします。

以下、本書で私自身に響いた箇所を引用しながら、感想を記載します。


「最高の会社はあっても、最高であり続ける会社はない」

第1章はモヤモヤループから抜け出せない理由について、記載されています。
モヤモヤの原因④「最高の会社はあっても、最高であり続ける会社はない」。これは「あなたにとって」という言葉で捉える内容です。

あなたはどの会社に転職したら、転職後「も」幸せになれそうでしょうか?
でも、どの会社に転職しても幸せにはなれません。
正確に言えば「幸せでい続けること」はできません。
なぜなら、あなたも会社も「変わり続けるから」です。

本書 P.69「第1章 なぜ私たちは「会社辞めたい」のモヤモヤループから抜け出せないのか」より

私自身の前職がまさにそれです。
転職からかなりの長期間「幸せでい続けること」ができました。
特に10年ほど前は実に「幸せ」でした。この会社いい!と思っていました。
今振り返れば、当時の事業部は「ティール組織」ではありませんが「ティール組織を構成するような人物」が複数名おり、かぎりなくティール組織に近い状態であったように思います。
その後、自身のポジションも変わり昇格するにつれて所属する組織も変わり、少しずつ「会社」への見方が変化しました。
このままでは「幸せでい続ける」どころか自身を犠牲にして働くしか無いような未来が見えてきました。
辞表を出した当時の上司や取締役とは、本当によく会話しこの方々との仕事には満足していました。
それでも辞表を提出したのですから、わがままですね。
私自身の体調や、世の中の変化(新型コロナ)もあり、辞表を提出してから約1年後の退職となりました。
なお、退職時には辞表を提出した上司も取締役も、同じ組織にはいませんでした。
やはり会社組織も世の中も「変わり続ける」ものだからです。

「退職成仏ノート」と「人間関係の仕分けノート」

「退職成仏ノート」成仏というキーワードはともかく、モヤモヤを払拭させるには「書き出すこと」これがやはり重要ということ。
そして何より「ひとりの時間」に書き出すことは自分自身の本音に近づけますね。何がしたかったんだっけ、というのをメモしてみていた時期がありました。
そして「人間関係の仕分けノート」
人との関係を仕分け・・ですね。これ実はやっていました。
「しがらみ」なのか「つながり」なのか。「無関心」なのか。
これをやるだけでも転職を留まる人、多いかなと思います。
この部分は本書をぜひお読みください。
かなり納得感ある仕分け方法です。
私自身、あやうく大事な方を仕分けしそうになったところ、思いとどまらせてくれた人がおり、とても感謝しています。

転職しても辞めた会社を
人生から切り離すことはできない

本書 P.202「第3章 人間関係から本音を「整理」する【人間関係の仕分けノート】」より

リファラル採用について少し書かれていましたが、前職のグループ会社では人事異動の(検討)時期に「●●さんってどんな方?知ってる?」と確認されることがよくありました。
転職して環境は変わっても、自分自身の人間性が変わるわけではありませんし、やはり何らかの形で前職の情報は伝わります。
自分自身の人間性(本書では人間価値とあります)を高めるには、
「客観的に自分をみる手段」をもつことだと思います。
それが「退職成仏ノート」や「人間関係仕分けノート」だったりするかもしません。
やはり「書き出すこと」。そしてそれを時間をおいてみること。
これがあたり前のことで重要なポイントでしょう。

伝わる本音は一人ではできあがらない

自分自身の本音を見つめるための営みについて第3章では書かれていますが、第4章の明日への手紙では、自分自身の本音に磨きをかけるのは「相手の気持ち」であるとあります。

それは、私たちが今本音で考えていることや感じていることは、過去にあなたに関わった人や体験の影響を受けて出来上がっているということです。

本書 P.249「第4章 本音を職場や面接で伝わる言葉に磨く【明日への手紙】」より

自分が関わった人や体験。つまり過去の時間が今の自分、明日の自分に影響を与えることは、おそらく誰もが気づくことだと思います。
でも、それを認識した上で取捨選択し、「明日への手紙」に「書き出してみる」。
そしてそれを誰かに(職場なのか転職時の面接官に)話してみる。
それが相手に伝わり、共感を受けた際にはじめて「本音」ができあがると。
ちょっと意外でした。
たしかに人間は一人で生きられるものではないのでそうなるのかな、とも思いますが、やっぱり「本音」は100%自分の思いだけで作られる気がしてしまいます。この部分は、読んだ人によって意見わかれそうな気がします。

最後にあらためて感想を

私自身も仕事をしないで生きるのは、まだまだ先になると思います。
(そもそもそんな日が来るんだろうかね・・)
自分自身が会社勤めを辞めて今の仕事に取り組むのはなぜか。
「ワクワク」しながら仕事がしたいのはなぜか。
そんなことをあらためて考える機会になりました。

本書を読むことで、自分自身の「本音」に向き合うために、

  • 何を人生で成し遂げたいのかを「考える時間をもつこと」

  • ネガティブなことを客観的に捉えるために「書き出すこと」

これらの大切さに気づくと思います。

そして、日々仕事をしていく中で、これらが「自分の心を守る武器」になることにきっと気づくと思います。

以上、簡単ですが読書メモとして記録しておきます。


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