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孤独は、生きる姿勢だ –下重暁子「極上の孤独」#読書記録


先日、エアコンの掃除をマスク無しでやったためか
鼻声になってしまいました

喉じゃなくて鼻にくるタイプ、ある?



2023年秋、余暇は孤独を選んだ。


あまり人と会う気分じゃないな。独りの時間を楽しみたいな。でも連絡を少ししなくなると、もう誰とも会えなくなるんじゃないか?
孤独になるんじゃないか?

・・・孤独ってなんだ?


そんなことを思う期間が8月くらいから数ヶ月続いた。人生でこんな感情(気分?)は初めてで戸惑った。
月に一度は友人と会って、子どものようにはしゃぎ笑う時間を必要としていたのに。


「独りが不安」じゃなくて「独りじゃないと私が私じゃなくなるような不安」という感覚は、寂しがりや気質の私には珍しかった。

沢山考えてから、思い切って、友人との連絡も自分からは控えてみた。


そうしたら、心の中の広い空間にポツンと小さな私の存在しか感じなくなり、ようやく「孤独」を感じ始めた。

そんな秋を過ごしています。


秋の空に 可愛いお顔の 雲

孤独を感じる時間って寂しいけど、何故か幸せも感じるんだよな。
体の違和感とか痒みとか痛みとか、そういうのも普段より気になるようになる。

自室を掃除中、ちょっとネガティブな妄想をしちゃったりするんだけど
脳が現実に戻ると「そんな妄想しててもしゃーないよな」と思って何事もなく掃除を終えられる。



地に足をつけたよう。




下重暁子さん。実は元アナウンサーだということも知らずに
図書館で見かけ、タイトル借りしていた。


この作品には、下重暁子さんの捉える「孤独」の捉え方・付き合い方について、下重さんの経験と共に書かれてあった。

(〇〇方と表現したけど、メソッド形式の構成というわけでもなかったので、力を抜いて読めました)

ナルホド・・と思ったところを共有させてください!



孤独とは、生きる覚悟


淋しいとは一時の感情であり、孤独とはそれを突き抜けた、一人で生きていく覚悟である。(p.19)

孤独とは一人でいることではなくて、生きる姿勢なのである。(p.24)

国語辞典では知り得ない、魂のこもった定義。

著者の下重さんは、何度も「孤独」について多彩な表現で記している。
淋しいことなのではなく、自分自身の生き様だということを。

かっこいいなと思い、メモしておいた。


自分で出来る方法を考えるための「孤独」


誰もが、自分がいる場所で戦っている。誰かが助けてくれるのを待っていたり、環境が変わるのを期待してはいけない。自分で出来る方法を、自分で考える。そのためにも独りの時間が必要である。(p.101)


この世界で、地球で、人の感情を視覚したらどうなるだろう。

地上じゃ収まらずにオゾン層を超えるんじゃないか。
それくらい、私たちは色んなモノを感じて、発散して、背負って生きてる。

多かれ少なかれ、誰もが人と交わし合い、共存して生きてる。
でも生まれた時も、きっと死ぬ時も息絶える瞬間は、一人だ。それは全員に共有している。


人生を終えた時、最後はみんな同じところに還るのだ


そう思うと、この人生はチャレンジして、失敗して、楽しんでなんぼなのだと気付かされる。

誰もが、自分がいる場所で戦っている

一人で生きろ!と指示しているんじゃない
もっとがんばれ!必死に生きろ!と言ってもいない
この表現が好き。


力を抜き、自分に問いかけ、自分で決めた道を生きる。


自分にとって理不尽な状況や、こうしたいって思っても実現できない状況に、生きていたら何度も出会うことはあるけど
このマインドであり続けることが大切なんだよ、とこの本から教えてもらった。


それが素敵な「孤独」という姿勢なんだろうなって思いました。


改めて、今生きていることに感謝してる。








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