自己肯定感は「自分を好きになる」ってことじゃないの
2月10日放送の「真夜中にハロー!」第5話。
今回の主人公・すみれは愛媛から上京し、仕事にジム通いに余暇に大忙し。スケジュールは詰め詰め、インスタはキラキラ。
自分の企画が商品化されるまで愛媛には帰らないつもりで頑張っているが、卓偉課長には毎回「もう一歩かな」と企画書を突き返される。
芸大時代の戦友と久しぶりに会っても、つい突っ張った態度を取ってしまう。いつまでも学生みたいなこと言ってる友達……。
モヤモヤを吹き飛ばしたくて、ジムのランニングマシンをいつもよりスピードアップしたら、転倒して足を骨折した。
何もかもが上手くいっていないすみれ。
努力しても、食らいついても、
夢見た理想の自分に近づけない。
れらぴが、もう上半分だなんて
向上心が空回りするすみれを励ます、第5話の出演メンバーは、アンジュルムから選抜の5人。
竹内朱莉さん(2期/リーダー/埼玉)
佐々木莉佳子さん(3期/宮城)
上國料萌衣さん(4期/熊本)
川村文乃さん(6期/高知)
伊勢鈴蘭さん(7期/北海道)
中島卓偉さん(山口生まれ福岡育ち)
あ、卓偉はすみれのこと励ましてはいないな。
でもTwitterのハロヲタはみんな元気になりました。
ハロヲタは卓偉が大好きです。
アンジュルムが一人ひとりアップで映るたび、
「あぁ宮城……熊本ぉ……高知…..うぅ」
と、彼女らのふるさとに思いを馳せる。
それにしても、たけちゃん(竹内さん)のお顔を見た瞬間の、この安心感は何だ。声まで聞いたらもう泣いちゃう。
いや、流れが速いのはアンジュルムなんよ。
れらぴ(伊勢さん)が、もうアンジュで上から数えた方が早いってどういうこと。
3ヶ月に1回、誰かいなくなる
アンジュルムは年末に新メンバーを迎え、現在10人。
第5話の出演メンバーは、上(先輩)から5人です。
そこに、もう伊勢さんが入っている・・・
今回のフィーチャー曲「もう一歩」、
この曲の収録アルバムが出たのが2019年。
当時れらぴは加入したての新メンバーでした。
はちれらコンビは、12人体制の末っ子でした。
2019年からの「アンジュルム怒涛の卒業ラッシュ」は、今思い返してもすさまじい出来事で、個人的にかなりメンタルやられました。
1年半で6人、3ヶ月に1回誰か卒業する異常事態です。
また、2014年の3期加入&アンジュルム改名から、
新メンバーも毎年毎年、途切れず加入しています。
そりゃ、れらぴも上半分に入るわ~。
あやちょ(和田彩花さん)から、はちれら(7期)までが同時期に在籍してたなんて、今となっては信じがたい幻のよう。
東京の街の流れの速さがなんぼのもんじゃい。
アンジュルムの方がよっぽど速いよ。知らんけど。
いつだってアンジュはアンジュ
だからこそ、唯一スマイレージ時代からのメンバーである10年選手・竹内さんのお顔を見ると、もう安心感で泣きそうになります。
ありがとう(T^T)
ラストのフェイクも最&高&流&石でした。
あと10年いてくださいね。お願い……
むろ(室田瑞希さん)推しだった私は、卒業ラッシュの終盤で大ダメージを食らってHPゼロ、少しの間アンジュルムが聴けない時期がありました。
むろのソロパートの度に涙が出る。
絶対神・あやちょの顔も涙で滲んで見えない。
最近ようやく「限りあるMoment」あたりの、つらかった時期の曲も聴けるようになりました。
アンジュルムはいつだってアンジュルムですね。
スマイレージの頃から、どの時期を切り取っても魅力的。
大変な時期こそ応援して支えるファンでありたかったけど、私なんてほんと弱くてちっぽけだ。
メンバーの方がよっぽど強い。
ほんとの自己肯定感って何だ
「人を励ます」ことにおいて、アンジュルムに敵うグループはありません。
自己肯定感の化身。強い女。
前進、向上、達成。
七転び八起き、臥薪嘗胆。
セクゾのための記事を書いたときも、途中230字も使ってアンジュルムを語ってしまいました。
アンジュルムは、シングルでいう大器晩成から次々続々までの時期が個人的にとても熱いです。
ハロプロの中でいうと「ずっと這いつくばってきた」グループだったのですが、ここから売れてやる、這い上がってやる、ウチらこれからだ、というギラッギラした空気が楽曲にも色濃く反映されている時期です。
第5話のすみれ、そして若い頃の私。
バリキャリのイイ女めざして、スケジュールを詰め詰めにして、自分を追い込んでがんばる若者。
目標達成や向上心が大好き。
がんばってる自分が好き。
そういう人間には特に、ギラギラ期の曲は響きます。
でも、忘れちゃいけないんです。
ギラギラ期は、スマイレージとアンジュルムの長い歴史の、ほんの一部であること。
麻薬的な自己肯定感
すみれは何故やる気が空回りしてしまったのか。
それは、弱い自分、がんばらない自分を抑圧したからです。
認めたくない自分の嫌いな部分を、
誰からも見えないところに閉じ込めて。
好きな自分だけを前に出して生きる。
これをずっと続けていると、いずれガタが来ます。
閉じ込めている方の自分が「私を見て」「無視しないで」「外に出して」と怒り、泣き叫び、暴れ始めます。
「上をめざしてがんばる自分」しか愛せなくなった人は、常に「上をめざしてがんばる環境」に身を置かないと安心できなくなります。
安定が怖い。
現状に満足するのが怖い。
変化していないと落ち着かない。
今あるものが幸せだと思ってしまうと、大好きな「上をめざす自分」「がんばる自分」でいられなくなってしまう。
幸せになったら、幸せじゃなくなる。
無意識のうちに、幸せを自分で遠ざける。
これはちょっと怖い、麻薬的な自己肯定感です。
夢に見てた自分じゃなくても
アンジュルムの「這い上がるギラギラ感」というのは、長い歴史のほんの一部であり、いろんな顔がある中のほんの一面です。
あの時期のアンジュには、ガッツが必要だった。
初期のスマイレージは「がんばらなくてもええねんで!!」と言っていました。
強い自分でギラギラ頑張るのも素敵なことだけど、
「数多くある戦略の一つとして採用している」
と、期間限定スタンスでいるのが賢明でしょう。
強い自分を全人格にしようとするのは危険です。
人生を全てギラギラにしてしまうと持たないです。
自己肯定は、自分を好きになることではありません。
「いつのどんな自分も、自分だ」と思えることです。
アンジュルムは、ハロプロで他に例をみない目まぐるしい変化を続けるグループ。
でも、アンジュはいつだってアンジュなんです。
3ヶ月に1人の卒業ラッシュだけでなく、スマイレージ時代から何度も危機に瀕し、苦汁を舐めてきたグループでした。
そんなとき、
理想の「何者か」になろうとするのではなく、
「今の自分たち」が出来ることをやる。
だからこそ、クライシスにも変化にも強い。
流れが速いのに、どの瞬間を切り取っても魅力的。
私がアンジュルムを「自己肯定感の化身」だと感じるのは、そういう理由からだろうと思っています。
あ~~~
ずっとアンジュルム聴きながらこの記事を書いてたら、「まさに」の1曲が流れてきた。
どんなアプローチの応援ソングもハマる。
やっぱり「人を励ます」ことにおいて、アンジュルムに敵うグループはありませんね。
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