キャプチャ_5

Step5 帰国後、フォローする

どーも、ぴろ吉です。
私は、12年以上に渡り、メーカーで海外営業を担当するサラリーマンです。
この業務を通じていつも思うことがあります。それは、日本の中小製造業はやり方さえ間違わなければ、もっと世界に通用するはずだ!ということです。
そこで今回は、これまでの私の実体験を通して蓄積した海外販路開拓に関するノウハウについて失敗体験を交えながら体系的にお伝えさせていただこうと思います。

Step 5 帰国後、フォローする
ここが一番重要なフェーズです。せっかく現地で話が盛り上がっても、販売までたどり着かなかったら全く意味がありません。

国内取引の2倍のスピードで動く

海外の企業は、とにかく素早いレスポンスを要求されます。特に成長著しい市場においては、私たちの想像をはるかに超えるスピードで多くの経営判断がなされています。

一般的にメールは24時間以内に返すのが普通だと思いますが、海外とのやり取りは、基本的に12時間以内に返すことを心掛けてください。(時差が大きい場合はもう少し遅くなっても構いません。相手も理解してくれます。)

これを心掛けることで、日本の大企業との差別化もできます。
なぜなら、日本の大企業は承認に時間を要するため、組織構造的にどうしてもレスポンスが悪くなるからです。

また、実はここが一番の山場です。
ここで素早いレスポンスを実現する体制をつくることこそが、中小企業の海外販路開拓における最重要課題と言えます。専任担当者をつけるなどして必ず乗り越えてください。

現地販売店をみつける

現地でエンドユーザーが普段使っている輸入商社があれば、その商社に自社の現地販売店になってもらい、将来的に別のユーザーにも自社製品をPRしてもらう方法が一番理想的です。

もしそれが出来なければ、当面はエンドユーザーと直取引をベースに考え、実績ができたら現地の展示会等に出展し、販売店をみつける方法がベターです。
(展示会出展のポイントはまた別の機会にご紹介します。)

なお、販売店を決める時は下記のポイントを必ずおさえてください。

・経営者が親日家
・経営者と直接話せる
・経営者または幹部(経営者の子息など)が英語を話せる
・先進国から輸入販売の実績がある(特に発展途上国の場合)

特に重要な点は、経営者が親日家であることです。親日の方であれば、話がスムーズです。逆に、反日思想のある方とのビジネスはほぼ不可能だと思います。そういう雰囲気を感じたときは、直ぐに引きます。

自社の強みを振り返る

やり取りを通して、相手からフィードバックを受けたら、もう一度自社の強みを振り返ってください。そして、これまで考えてきた「仮説」とフィードバックのギャップを出来る限り埋める努力をしてください。

例えば…

・スペック
・価格
・品質
・納期

などです。

私も、この段階でよくオーバースペックで、価格が合わないということを経験しています。そういった時は、自社の強みと関係する部分は残して、そうでない部分は大胆に削るという方法を選択します。ここでも柔軟かつスピーディーな対応が必要です。

次回は、いよいよ契約に関する内容についてご紹介します。
それでは、また。

Step6 契約する