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本日記 『ほろよい読書(おかわり)』

こんばんは。ぴろです。今回から本日記を書いてみようと思います。
継続して書けるテーマが欲しかったのと、単に私が読書が好きだからです。

突然ですが私は、お酒に強い人に憧れがあります。
なぜなら私が、すごーく弱いから。笑
どれくらい弱いかというと、ビールを半分飲んだ頃には真っ赤になっているくらい弱いです。それも、チークを塗ったみたいに頬だけ赤くなるような可愛らしい感じではなく、目も充血して茹で蛸みたいに首まで真っ赤になります。気持ち良い〜♪より前に、気持ち悪い、、、が来てしまうのです。そしてみんなに「真っ赤だけど大丈夫?」と心配されてちょっとセーブして、みんなが気持ちよく酔っている頃には大体、私は酔いが覚めている。いつもそんな感じです。おまけに次の日は大体肌荒れします。アルコール分解能力がたぶん低めなのです。笑
それでも飲み会は楽しくて好きなんですけどね。お酒って、人との距離をちょっと縮めてくれたり、日々の鬱憤を流してくれたり…いろんな形で大人の生活を支えてくれていますよね。お酒による悩みや失敗もあるとは思うんですけれど、、、。というわけで、今回はお酒に纏わる本を読みました。

『ほろよい読書(おかわり)』
おかわり、とある通り、これはシリーズ第二弾です。私が日本を発つ直前に購入したのですが、第一弾は書店になかったので、第二弾を。表紙とキャッチコピーに惹かれて…パケ買いです。私は本のパケ買いをよくします。
この本は、5人の作家さんによるお酒に纏わる短編集なのですが、これがもう最高でした。

ネタバレになってしまうのでお話についてはあまり触れませんが、どのお話も、人と人とのやりとり、つながりが濃く深く描かれていて、身近なお話のようであたたかくて、心に沁みました。出てくるお酒もすごく魅力的で、前述の通りお酒に激弱ーい私も飲んでみたくなるお酒がたくさんありました。特に、『タイムスリップ』に出てくる日本酒たちがたまらなく美味しそうで…。現在カナダにいる私は飲むとしたら専らビールなので、日本に帰国したら日本酒飲み比べなんてしてみたいなと思います。

日々を必死に生きているからこそつい忘れてしまう、生きていくために必須ではないけれど大切なもの。結局そういうものたちが、日々を潤してくれて、心のちょっとした余裕を取り戻させてくれる。ささくれ立った心を撫でて、優しく丸くしてくれる。それは人によって違うけれど、お酒も読書もきっとそういうものの一例ですよね。大切なのはきっと、小さくてくだらないように見えるそんなもの。

こんな言葉が出てきます。

"ーーー浅き夢見じ、酔いもせず。
(中略)
「美しい言葉だけど、今はつまらないと思う。浅い夢に酔ってこその人生なのに」"
『ホンサイホンベー』より

お酒に酔うように、
自分に酔って。
夢に酔って。
愛に酔って。
人生に酔って。

そんな風に生きていけたら楽しそう。そう思いました。
きっとたくさんのものは守れないかもしれないけれど、自分にとって大切なものを、ずっと守っていけたら、しあわせなんだと思います。ん、こんな歌詞の歌があったような、、、。

最後に、好きな一節を(たくさんあるなかから必死に選んで、でもやっぱりひとつには絞れなかったので)ふたつ、引用します。

"きのこが育ってくれないと、僕の恋も育たない。"
『きのこルクテル』より

"人類がほんとうに熱中すべきは、こういうくだらない競争なんだ。"
『オイスターウォーズ』より

どこから読んでも、お酒を飲みながら読んでも、最高に楽しめる1冊です。


ぴろ


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