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教育本を読むのは何のため?問いに挑む意志を鍛える術を見つけるため ~2022年教育書読了本~

教育に関心のある40歳1児の父が綴る、2022年12月に1年の振り返りをアドベントカレンダーの1つです。2022年インプットの記録を雑記であることお許しいただき、ご笑覧ください。

この記事で伝えたいこと

教育って子どもがいれば誰でも少しは意識したことがあると思います。教えて育てるために皆が自分自身が受けてきた学校教育をイメージしながら、子どもと接していることでしょう。

教育について考えるときに最も大切なこと、すなわち本記事で伝えたいことは、次の1点につきます。

「教育って何のためなのか?」1度立ち止まって考えて欲しい。

様々な年齢層の子ども数百人を教育してきた、私の持論が誰かのお役に立てば良いなと思い、本記事を綴ります。

参考までにコテンラジオ「教育の歴史」で語られる教育は幅広い観点からお話してくれています。最初数分がお知らせなので、8:00からが教育の歴史です。長いので時間のあるときに、少しずつ聞いてください(笑)

私が教育本を読む理由

教育って日本だと基本みんなが受けているから、持論がたくさん。それこそ人の数と同じくらいあると言っても過言ではありません。

教育を生業にしている私が教育本を読む理由は1つ

「バランスを取るため」

また、興味の対象あ、賢いとか成績が良いとか結果ではなく、後に述べる「学びが築く判断の基盤」をいかに築くかです。

バランスを取るために心がけていること

挙げるとするなら以下の3つを意識しています。

  1. 正しい事実(学習指導要領や教育史)

  2. 世間の印象(売れてる教育本)

  3. 教育の理論(科学的な根拠に基づく)

2022年たくさん読んだな教育っぽい本のリスト

結構読んだなという印象です。先述の「3つのバランス」で分類しました。

2022年「教育っぽい」読了リスト👇

【カテゴリー:教育の「正しい事実」】
- 教育の未来
- こんなに変わった理科教科書
- 学校では学力が伸びない本当の理由
- 2024年の大学入試改革
- アクティブラーニングとは何か
- (日本ってどんな国)←一応教育本あつかい

【カテゴリー:教育の「世間の印象」】
- 勉強できる子は〇〇がすごい
- 管理しない子育て
- 子育ての選択大全
- 子どもが学びたくなる育て方

【カテゴリー:教育の「理論」】
- 私たちはどう学んでいるのか?
- 独学の思考法
- 子どもは40000回質問する
- モチベーションの心理学
2020年読了本、多岐にわたるジャンルですね

本記事では、個別の詳細なレビューはしません。これらの読書を通じて自分の中で変わったことを言葉に紡ぎます。

判断の基盤を豊かにする

思考力・判断力・表現力が学習指導要領に掲げられています。考えて伝える行為の中核に判断することがあるととらえられます。

つまり、子どもたちはもちろん私たちも学ぶことで、さまざまな判断の基盤が日々構築されていっているのだなと感じるようになりました。

何か自分自身が納得できていないときは「判断の基盤に立ち返る」具体的には、新たな知識を得る、解釈を更新するなどすることを指します。

この辺りは『教育の未来-変革の世紀を生き抜くために (中公新書ラクレ 770)』に影響された内容です。

好奇心を諦めない

ヒトは好奇心があったから、非力でも世界を支配できたと進化論的な背景にもある通り、好奇心は人間の本能のひとつだと強く思います。

子どもに何かを教えるときに、興味が湧くように教えるというアプローチは誰もがなんとなく当然だと捉えているのではないでしょうか?

しかし、一歩踏み込んで、既存の判断の基盤の上に関連づけるだけでなく、そもそも判断の基盤を新規で築くことにも挑戦すべきだと考えます。

例えば足し算を教えるために、身の回りの数を数える活動は既存の判断の基盤に作用することに当たります。一方で、そもそも数を数えること、世界を数で理解しようとするのはなぜか?と問う活動は新規の判断の基盤を構築することに当たります。

次の話に関連しますが、この?つまり『問い』は、ヒトの本能である好奇心を信じて、教えたい対象に合わせていくのではなく、教える側が物語ればいいと考えるようになったのです。

この辺りは子どもは『子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力』に影響された内容です。

問いをデザインする

以上のように考えると、問いを如何にデザインするかを意識することの大切さを再認識しました。

何かを教えるときに、好奇心を諦めずに判断の新たな基盤を構築できるような問いとは何か?を追求する。

他人とわかり合いたいときは、問いのレイヤーがズレていないかどうかを強く意識する。判断の基盤は人それぞれの人生で築かれてきたものなので、完全に一致することはないはずです。

だからこそ互いの基盤を行き来する問いを設計する歩み寄りが必要なのだと。この辺りは、『独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」 (講談社現代新書)』に影響されています。

対話で広く多層で、盤石に

とてもシンプルですが、1人で学んでいても広がりはありません。ここまでの話になぞらえると判断の基盤を自分だけで広くまた多層にするのは限界があります。

基盤を広く、そして多層にすることが問いを交わす、すなわち対話だと考えるようになりました。自問自答の対話は基盤を強く盤石なものにするのだと考えます。

まとめ

ということで、そろそろ本記事はまとめます。日々更新されますが、2022年現時点でのわたしの教育モットーは…

問いに挑む意志を鍛える

  • 問いを立てる力

  • 立てた問いに挑む意志

  • (ある種一方的に)基盤を鍛える

といったところでしょうか?うまく言えている気がしませんが、もう少し1つ1つの言葉の選定理由については別の記事に譲ります。

MHのnote2022 Advent Calendar 2022 - Adventar

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