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AI/ML活用の勝ちパターンを学ぶ!AWS の人気ワークショップがAmazon流に生まれ変わり登場

AWS は 2024 年 6 月 20 日、プロダクトで AI/ML を活用するためのワークショップ「ML Enablement Workshop version2」を AWS Summit にて発表しました。本ワークショップはすでに 2 社への提供実績があり、参加者から高い評価を得ています。また、 GitHub の Star はすでに 400 を超えています

AWS Summit での公開の様子

本記事では、ML Enablement Workshop を初めて知った!という方も知っていたかたにも、新バージョンについて詳しくご紹介したいと思います!


ML Enablement Workshop の概要

ML Enablement Workshop は、生成 AI を含めた AI/ML 技術をプロダクトの成長に繋げられるチームを組成するためのワークショップです。組織横断のチームで機械学習の成長サイクルに乗れるユースケースの特定に取り組み、1~3 か月以内に最初の成果を得る計画を立てるのが特色です。

組織横断のチームには、プロダクトマネージャー、開発者、データサイエンティスト、最近では営業 ( プリセールス ) の方なども参加しています。特に生成 AI の登場以後、焦燥感に駆られ思いつく機能を先行して実装する事例が多いと感じており、本ワークショップは顧客起点の開発を迅速に進めるのに役立ちます。

Version2 の特徴と改善点

Version2 では何が変わったのか ? ML Enablement Workshop は 3 部から 2 部構成に変更され、必要な時間も 10 時間~ から 6.5 時間へと短縮しています。全体として、 AWS による厚めのレクチャーから、継続的な改善と自走を促すトレーニングにシフトしました。Version2 の 2 部目からお客様主導で計画改善に取り組んで頂いています。

この変更の背景には、 1 回のワークショップでは状況の変化に対応できないというある意味当然の気づきがあります。生成 AI は特に動きの激しい領域であり、市場のニーズも利用可能な技術も短期間で大きく変動します。そのため、ウォーターフォールのようにワークショップを頭から実践して最後に計画をアウトプットする形式だと、深い検討はできるもののあとからの変更に脆弱になります。なぜなら、ワークショップ中に一度も「変更を実践」しませんし、「時間をかけて検討した結果だから」という意識が機敏な対応の足かせになります。

MLEW version2 のイメージ

そのため、 Version2 では 2 部制ではあるものの計画は 1 部で立て切ってしまい、 2 部で 1 回通した後の気づきをもとに修正をいただく形式をとっています。 計画の立案は Amazon のプロダクト開発プロセスのメカニズムである "Working Backwards" に沿って行いますが、プロセスを単純化・効率化し各パートが比較的短い時間で終わるよう設計しています ( そのためプレスリリース作成などフルバージョンの Working Backwards とは差異があります)。

ML Enablement Workshop の Working Backwards のプロセス

各パートが短い時間で済むことで、顧客の定義と顧客のフィードバックを確認する Listen のフェーズのみ、あるいは解決策を検討する Invent のみやり直して計画を修正する、という使い方ができるようになっています。

1 回のワークショップ体験の追求から、チーム開発で継続的に使える実践的ツールとしての機能性追求が前バージョンからの大きな変化となります。

提供実績と好評だった点

ML Enablement Workshop Version2 はすでに 2 社へ提供実績があります。活用いただいたお客様からは次のようなフィードバックをいただいています。

  • プロダクトを考えるフローが明確になっていて、考えていなかった課題が浮き彫りになった。

  • 全体に一貫性がありシンプルかつ理解しやすかった

  • 出した課題に対して、既存の解決策だとどれほど解決出来るのかが数値化できて分かりやすかった / 今まで可視化されてない自分の考えや周りの考えが可視化され、気づきがあった

  • 関係者で思い込みでは無い形で諸々を決めることができた

  • ワークショップとして熟考時間の制限はあるが、プロセスや共同作業の意味合いを改めて理解できた

  • やるべきこと、スケジュールが見えた

顧客起点の意思決定を短時間で行うため、ワークの内容はシンプルに、意思決定の方法は定量的に設計しており、その意図が伝わっていると感じます。また、ワークショップ終了後「やるべきこととスケジュール」が見えることに重点を置いており、終了前にスケジューラーに定例ミーティングや経営層へ報告するための予定を登録いただいています。

AWS の内部でも以前より提供がしやすくなったと評価をもらっており、当初から考えていた「お客様自身での実践」に一歩近づいていると思います。

ワークショップの効果と今後の展開

ML Enablement Workshop を活用することで、プロダクトマネージャー、開発者、データサイエンティスト、さらに営業やデザイナーといった職種間・組織間の連携が強化され、1〜3カ月でのAI/ML活用の成果創出が期待できます。 ML Enablement Workshop の資料はすべて GitHub で公開しています。ぜひ☆をいただければ幸いです!

AWS では 2024/7/22 より「AI 実用化推進プログラム」を発表し、生成 AI を使ってビジネス課題の解決に取り組んでいる国内の企業・団体を対象に、支援を開始します。その中での支援メニューの一つとしても、 ML Enablement Workshop が取り上げられています。

AWS としてだけでなく、プロダクト作りが誰でもできるようコミュニティとも強調しノウハウの普及に努めています。先日は AWS Startup Community 及び PM DAO とタッグを組み、 Working Backwards と PM DAO の Value Discovery を組み合わせて短時間でプロダクト開発プロセスを点検するワークショップを実施しました ( イベントレポート公開予定です ) !

AI/ML をプロダクトの成長に繋げたいプロダクトマネージャーや開発者の皆様に、ML Enablement Workshop Version2 を活用いただければ幸いです。
自社で実施いただいてもよいですし ( すでに 1 社で話が進んでいます ) 、 AWS からの提供ご希望の方は自社担当の方にご連絡ください!

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