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FF7は資本主義社会の矛盾を如実に描き出していた


私は今、非常に興奮している。

exciteしているのだ。



同じことを2回も言い、どこか変態的な印象を与える文章で始まったこの記事であるが、事実、私はexciteしているのだ(3回目)。


何故か。何故、私は興奮しているのか。


それは、
FF7(ファイナルファンタジー7)が、
あの新進気鋭の哲学者 斎藤幸平の著書
『人新世の「資本論」』
で言及される現代資本主義社会の矛盾を、
非常に巧妙に描き出していたからである。


FF7とは

『ファイナルファンタジーVII』(ファイナルファンタジーセブン、FINAL FANTASY VII、略称:FFVII、FF7)は、日本で1997年1月31日にスクウェア(現:スクウェア・エニックス)より発売されたPlayStation用RPG。 ファイナルファンタジーシリーズのメインシリーズ7作目にあたる。

Google様より。

 最近PS4(PlayStation4)からリメイク版が発売され、再び注目されている、名作中の名作ゲームである。

物語の舞台は、神羅カンパニーという巨大なエネルギー会社が支配するミッドガルという都市。

この会社は都市基盤整備や、マテリア開発、宇宙開発など多くの事業を手がけており、その絶大な富と権力で、実質的にミッドガルという都市を支配している。

また、「魔晄炉」という施設を作り、そこから星のエネルギーである「魔晄」を吸い上げ、都市の電力などのエネルギーにしているのである。

このエネルギーにより、都市と企業は劇的な発展を遂げたが、その影響で魔物は悍ましい姿となり、スラム街や環境汚染などの問題が起こっているのだ。


これはまさに現代資本主義社会の姿

「人新世」=
人類の経済活動が地球を破壊する環境危機の時代

この言葉はもともと、ノーベル化学賞受賞者のパウル・クルッツェンが地質学的に現代を名付けたものである。

彼は現代を、人間たちの活動の痕跡が地球の表面を覆い尽くした年代であるとしたのだ。


この言葉の定義を、哲学者 斎藤幸平は著書

『人新世の「資本論」』

の中で、上の引用枠のように、より鋭く言い換えた。




この著作は

『SDGsは「大衆のアヘン」である!』

という衝撃的な言葉から始まる。


これはかつて、哲学者 カール・マルクスが宗教を「大衆のアヘン」であると批判したことのオマージュであるが、この言葉にはただのオマージュでは終わらない強い説得力がある。



つまり、SDGsという耳触りのいい言葉を使い、ちょっとした対策めいたことで、消費を続ける現代人の環境に対する罪悪感を和らげようとしたところで、資本主義社会が経済偏重を続ける限り、地球は滅びの道を回避できないということを彼は主張するのだ。


例えば、石油資源削減のためにレジ袋を使わないでエコバッグを使うとしても、そのエコバッグを作る材料は遺伝子組み換えの綿であり、さらにその綿を作るために大勢の貧しい人々が搾取されているという実態がある。

また、電気自動車はリチウム電池を使うが、このリチウム電池はリチウムとコバルトというレアメタルを大量に使うものであり、それらを採掘するために、地下水の汚染や子供達の強制労働などが行われているのである。


資本主義にはほかにもたくさんの矛盾がある。


なぜ、ファストファッションの服はあんなに安いのか。

コンビニのあまりものはどこに行っているのか。

最近異常気象が多いのはなぜか。

地球の資源が無限だと思っていないか?



どこかで分かっていたような話である。しかし、我々はそういった事実を見つめようとはしない。なぜか、自分と違う次元の出来事としてとらえている節がある。


それがどういう結果を生むか。

我々は頑として、今と変わらない消費生活を至上として、その生活が変わらない範囲でしか対策を試みないのである。


FF7で、神羅カンパニーの課長がこう主張していた。

「我々は今と変わらない生活をつづけてやる!」


彼らの会社がスラム街をつくり、星のエネルギーを日々吸い続けているにも関わらずである。

どこかでみた話、そう我々の生きる現代である。



神羅カンパニーは、内部と外部を形成している。


神羅カンパニーは、プレートの上という上流社会と、プレートの下という下級社会を形成している。

上には、エネルギーの恩恵を受け、諸費生活を続ける人々。下には、その生活による害悪を身に受けるもの。


これは、現代社会のグローバリズムと全く同じである。

我々が慣れ親しんでいるファストファッションの製品は、ほとんどが南米や東南アジアなどの発展途上国で作られている。そこで、製品を作っている労働者たちは、劣悪な環境で働かされ、現地の相場という名の低い賃金で働かされている。

そこで作られた服を我々はたくさん消費する。ファストファッションゆえ、使い捨てる。


この構造は、FF7と全く同じだ。


しかし問題がある


ここまで読んで下さったならば、「いや問題だらけでしょ」と言われるかもしれない。


いや、問題は本当に沢山ある。どれも早急に解決すべき問題だ



しかし、この記事に最も関わる重要な問題に、


私がまだFF7をクリアーしていない
という大問題がある。


私は、クリアーもしていないのに、興奮のあまり、こんな記事を書いてしまったのである。



クリアーしていないということはどういうことか。

それは、これからどうなるのかを知らないということである(当たり前)。




この現代社会の矛盾を描いている話の結末を、我々は、少なくとも私は知らなければならない。


なぜか。


解決策を考えなければならないからである。



よって、私はFF7をクリアーした後に、またこれらの問題に対しての解決策について記事にしようと思う。



なんて身勝手な記事だろうか。ただ、問題を提起し、似ているということだけを書いてしまった。これでは、「あのバンドとこのバンド似てない?」論争のような無意味なものになってしまう。申し訳ない。



しかし、必ず続きを書く。書かなければならない。






今回の記事内容に興味がある方は、ぜひ斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』を読んでみることを強くお勧めします。

そして、PS4を持っている方は、今、PlayStation+の特典でFF7リメイク版が無料ダウンロード出来るので、まだ遊んでない方はぜひ遊んでみることをお勧めします。



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