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背中の具、おいしそうですよ

なかなかキテレツなタイトルになってしまった。

実は、3月に新卒から勤めた会社を退職して
4月からオットの在宅介護をすべく腕ぶんぶん振り回してたのですが
当の本人は病院に運ばれ、コロナで面会謝絶。
わたしは今月末のキャリコンの試験のために勉強。
でも来月には失業手当も終わってしまうし、
試験も一応終わるし、そろそろ社会人復帰するかね~~

ということで、ぼちぼち就活開始!

せっかくキャリコンの資格も取るし(合格すればやけどな!)
人の「働く」をサポートするお仕事がしたいな、と思い
たまたま求人が出ていた就労移行支援事業所の面接に昨日行ってきました。



ご対応くださったのは、施設長の方で、おそらく私と同じ30代。
主に精神障害や発達障害をお持ちの方のための就労支援をしているところ。
その施設長さんは、元引きこもりの当事者だそうで。
勉強ができなくなったことがきっかけで小学校に行けなくなったらしい。
当時は引きこもりに対する理解も今より断然なかったから
とても苦労されたけれど、お母さんの接し方がとても良かったそうで
20歳超えて、社会に出られたそう。



昨日も、
「引きこもり時代が長すぎて、一日長くしゃべるとこうやって声がすぐ枯れちゃうんです。笑 のどの筋肉ってなかなかつかないんですね~」
と言いながら面接をしてくださった。

今はもうそうやって、笑って受け止められるようになっているのだね、良かった。と純粋に思っちゃった。
そうやって笑えるようになるまでにいろんなことがあったんだろうなぁ。と。

そして、お母さんはとても辛抱強く対応してくれた、と聞いて
それも羨ましいことやなぁ、と思った。



わたしは、母から「病気の兄の分まで学校へ通え!」とお達しを受けていたので、小中高皆勤賞なのだ。
そら、学校に行きたくない日だってあった。
熱が出た日だって。
でもわたしには、「休む」という選択肢を与えられてなかった。

あまりに体調が悪そうな私に、学校の先生が見かねて、
お母さん、さすがに熱が出てるのに登校させるのは無しですよ。」と
物申してくれることがあった。
けれど母は、譲らなかった。
「一旦来さすんで、だめなら早退させてください!」
今考えるとなかなかクレージーな母だ。


そんなわたしからすると、極論だが
「休ませてくれるなんて、ええやんか。」
「長い間、じっと耐えて寄り添ってくれたなんて、なんていいお母さんや。」
とも思ったりしてしまう。

もちろん、「休まざるを得ない」理由があるから、引きこもりなんだろうし、当事者には辛くてたまらないだろうけれど、
どんな状況でも「休む」という選択肢がない上に、
全く私の心配してもらえてないじゃんと感じていたわたしには、
それすら羨ましかったりするということもちょっとだけ知ってほしい。

そしてそうやって、行かない!と意思表示できるのも、とってもすごい。
わたしはただただ母の言いなりだったから。


なんだかうまく言えないけれど、
誰だって、誰かの「羨ましい」だったりする。


そんなことを思ってた昨日の今日、
はままゆさんの記事を読んで、再び共感してしまった。



わたしの好きなフルーツバスケットという漫画を思い出した。

人の良い所は、おにぎりの具みたいなもので、
それは背中にしかついてない。
だから自分には見えなくて
みんな人の背中ばっかり見て、いいなぁって言ってる。
自分の背中にも、立派な具があるのに。
そして君の具だって、誰かはいいなぁって思ってるんだよ。

そう。わたしはこれが言いたかったのです。


自分の具に気づけてる人はいいんだけれど、
「わたしなんて」「隣の芝生が青すぎて目がつぶれそう」
って思ってる人は、
あなたの背中にも具があるんだよ、ってことを知ってほしい。

そして、その為には周りが、「自分、めっちゃおいしそうな具やんか」って言ってあげることに尽きる。


昨日の面接では、施設長の方がとても褒めてくださった。
・きれいな声で聴きやすいです。
・言語化の力に長けてますね
・サービス精神旺盛って言われませんか?
・きれいな心を持ってる方、という印象です。


自己肯定感が低めのわたしにも、いいかんじの具が付いてるらしい。
そしてわたしも施設長に負けず劣らず、人のおにぎりの具探しには長けていると思う。

ご縁があってまたあの施設長さんと会えたら

「声が枯れるのは頑張った証拠。あなたの具もとびっきり素敵ですよ」
と言おうと思う。


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