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仕事で病んで初めて精神科に行った話

今まで大きな挫折のなかった人生だった。

27年生きてきて初めてだった。
毎日仕事から帰ってきては泣いて、夜もドキドキして眠れない。
仕事中は我慢していたが、ついに仕事中に涙が出て止まらなくなって仕事に行けなくなった。

夫は言った。「泣いてまで行かなきゃいけない仕事じゃないから辞めてくればいい。」と。支店長に相談して休職することに。2週間以上の職務離脱には診断書が必要らしい。
夫は医師なので、"診断書を書いてほしい"と頼んだが、専門外だし家族に診断書を書くのはどうなんだとことで当然ながら却下された。

精神科や心療内科は街に出るとちらほら見たことがある。
近場のクリニックを何件か調べると、初診患者や紹介状を持ってない患者は受け付けていないとのこと…さて困った。意外とみんな何か抱えてるんだな。
ネット上で、zoomを使った診療で診断書を出してくれるところもあると知って夫に話したところ、「今の状態はきっと鬱の手前だから、診断書をもらうだけでなくちゃんと対面で診てもらったほうがいい。」と。この精神状態で受け入れてくれる病院を探すのも億劫で電話をくるのもしんどい。"面倒だなあ、もう何でもいいよ…"と内心思いつつも言うことを聞くことに。

「専門医を持ってる先生にかかるべし!」と言うのが夫の教え。素人から見たら、"医者は医者"だから、設備の綺麗さや口コミなどで見比べがちだが違うらしい。勉強になる。
____________________________________________追記
noteを見た夫から指摘を受けたので補足。
医療従事者でない私への簡単な優しい説明だと思うので、専門の先生的に「ちょっとニュアンス違うぞ!」というのがあってもご容赦ください。

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夫が探してくれたクリニックが、初診を受け付けてくれていたのでかかりにいくことに。

選んだクリニックは精神科と心療内科が専門。
例の如くGoogleのレビューを見ると、めちゃくちゃ悪い…(笑)飲食店なら友達とランチに行く候補にすら入らない点数。
でもそこしかなかったから診断書をもらうために行かなきゃいけない。

予約してからしばらく、"精神科に行かなきゃいけない自分"にも落ち込んだ。
ずっとそわそわそわそわ。仕事を一時離脱して毎日泣く生活ではなくなっていたが、仕事になんとか行ってたときの状態に後戻り。夫に「やっぱり病院行くのやめる?」と言われるほどだった。

当日行くしかないから行った。
変に真面目なところがある。(それも病む原因なんだ。)
でも、行ってよかったよ!

診察時間は40分くらいかな。(精神科って30分以上の診察で加算がつくの?わからないけど。)
たまたま今日の初診担当は院長先生だった。
私の生い立ちから今の状況まで、とってもよく話を聞いてくれた印象。
教科書的にも(これ夫もよく言う言葉。診療の公式なガイドライン的なやつの話。)、先生の感覚的にもという、2つの側面からお話をしてくれた。
・休息が必要だと思えてきちんと休めているのはとてもいいこと。これ以上続けると鬱病になってしまうところだった。
・仕事の話をして涙が出てくるのは異常な状態。少し休むべき。
・10日以上続けて何をしてても(以前楽しかったこと)何も感じない、ご飯の味がしない時には、危ない状態なので必ず受診してほしい。
・休みの間は体力が落ちないように、晴れの日にはたまには少し外に出て散歩したりしたほうがいい。家の中でずっと読書しているとかじゃない方がいいかな。
・今の精神状態ですぐに辞めた方がいいとは個人的には言えない。休職できるならその期間にゆっくり考えて。
というようなことだったかなあ。

意外にも重たい雰囲気ではなく、にこやかに話を聞いてくれる。かと言ってバカにされているような感じではない。
先生はこちらに感情移入しているわけでもない。(一人一人の患者に感情移入してたら先生が頭おかしくなるから当然のことだと思うし、仕事だからね。それに期待した人が多いから、レビューが悪いのかなと言う気もした。)

仕事から離れて少しずつ寝られるようになっているから、とりあえず薬は飲まずに経過観察ということになった。
3ヶ月間はとりあえず自宅で静養との診断書も貰った。何だか安心しちゃって、とりあえずつけられた病名は何だか忘れちゃった。
これを提出さえすれば、支店長からの連絡もしばらくなくなると思ったら胸が苦しくなくなった。

でも、提出するのが難儀だよね。郵送でいいかなあ、聞いてみないと。

ということで、意外にも悪い印象はなく終わった精神科デビュー。おわり。

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