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三拍子本人が語る三拍子の漫才の魅力とは

12/13(日)15:30~開催の三拍子単独ライブ『漫密2020』直前ということで、三拍子のネタ作りを担当している高倉さんがRadiotalkというwebラジオアプリの生配信で三拍子の漫才の魅力を語ってくれた。先週に引き続き2回目の今回は、三拍子の漫才をジャンル毎に分けて紹介。
三拍子を知らない人はこれを読んで興味を持ってくれたら嬉しいし、知っている人や見たことがある人でも新たな見方が出来て更に楽しめるはず。
前回聞いた分も覚えている限りあわせて書いてみました。

「決まったスタイルを作らないのが三拍子のパッケージ」

決まったスタイル(例:オードリーのズレ漫才、サンドイッチマンのコント漫才など)を作ろうとしていた時期もあったが、三拍子はスタイルにこだわらずにおもしろい漫才を作って行こうと決めた。その方がやる側も楽しいし、見ている側も「今日はどんな漫才をやるのだろう。」と楽しめると思ったからだ。

特定のスタイルは無いが、時事漫才以外の普通の漫才にはそれぞれ”ジャンル”がある。(時事漫才を始めてから、それ以外の漫才を「普通の漫才たち」と呼ぶようになった)

YouTubeで見られる漫才動画は以下の11個のジャンルに分けられる。

・覚え系漫才
・伏線貼りがち漫才
・リズム系漫才
・コント系漫才
・ゲーム(遊び系)漫才
・アドリブ系漫才
・メタ系漫才
・論破(屁理屈)系漫才
・おふざけ(発想重視)漫才
・高倉が物分からない系漫才
・久保がツッコミで何かを持つ系漫才


12/13(日)15:30~開催の三拍子単独ライブ『漫密』では時事漫才以外の普通の漫才たちを【7本】やるとのこと。
これら11個のジャンルから何が登場するのか…今から楽しみで仕方がない!!

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三拍子単独ライブ『漫密2020』
開催:12月13日(日)15:30~

(※来場チケットは完売しているがオンライン配信チケット販売中。なお、アーカイブが1週間残るので当日都合がつかない人も見られる。詳しくは下記オンライン配信チケット販売サイトを。)

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以下に各ジャンルの漫才と、ライブ配信で聴いた特徴や見所、ネタ作りの裏話などを書き記す。
※()内は私の感想、それ以外はライブ配信で聞いた内容です。


覚え系漫才

内閣総理大臣を覚える漫才
徳川十五代将軍を覚える漫才
葬式のマナー覚える漫才

応急処置漫才

・見たら人助けができる、AEDが使えるようになる漫才を作りたかった
・リズムに乗せて標語のように言える
・B&Bの消防車漫才をリスペクト
・最後に一連の流れを通しで言う久保さんの記憶力に注目
・時事漫才の中でやった熱中症対策漫才もこの系譜

山手線漫才


・山手線駅名を覚える浪曲漫談と「いとしこいし」さんをリスペクト
・たくさん漫才を作り続けて来たおかげで、ご褒美のように山手線駅名に合う歌が降りて来た。徳川十五代将軍を覚える漫才も同じように歌が降りて来たらしい。
・久保さんが初めてやるかのように”わざと”エアシンバルをずらして鳴らしている。
(この話を聞いてから見直したら高倉さんの手の合図を見てから鳴らしていた)

伏線張りがち漫才

ネタ未定漫才
アプリ漫才


リズム系漫才

ボディタッチダウン漫才

・「おりから始まる~♪」の部分は鎮座DOPENESSのフリースタイルラップ、「ボディタッチダウン♪」の部分はQUEENの”We Will Rock You"から

後世に残したい歌漫才

・美空ひばりのパワーに魅了され漫才に使ってみたいと思った
・チャゲアスの二人が異なる歌詞でハモる曲や、サザンのサビの歌とラップが調和している曲を聞いて気持ち良いと思い、そういう漫才を作ってみたいと思った
・最初は作れないと思ったがやってみたら作れた漫才
・久保さんの「歌おうとしていたのに持っていかれた」みたいな俯いた表情やテンションが下がっている演技もおもしろい。漫才をやっている時は気が付かないが動画で見て気が付いた。

コント系漫才

銭湯漫才

・オンエアバトルではこういうコント系もやっていたが、番組後期からはやめた。
・コント系漫才もリスペクトはするが、三拍子は異なったものをやりたい

ゲーム(遊び)系漫才

誰とでも仲良くなれる漫才

・「お前と俺の熱い体~サムバディヘルプミー♪」のあたりはT.M.Revolutionっぽい。
・どんどんノってくる久保さんが見どころ

アドリブ系漫才

・どれもやっていておもしろいし、ネタ合わせもおもしろい
・アドリブに見えてアドリブではないものあるし、本当にアドリブでやっている部分もある

クイズ漫才
逆漫才
動物うんちく漫才

ツッコミ間違い漫才

・(前回の配信で「つっこみ間違い漫才」の動画の一部分を聞きながら「ここは本当のアドリブ、ここは違う」と教えてもらったが、全然分からなかった。)

略語漫才

・途中から流れを握る担当が高倉さんから久保さんに切り替わるため、久保さんが大変な漫才らしい。台詞を覚えなければいけないため、当日急にこの漫才をやる…というのは難しいとのこと。

メタ系漫才

新しいお店漫才

・漫才でよく聞く「~やってみたいんだけど、おまえ〇〇してくれない?」をネタにしたもの。漫才の手法をネタしているのでメタ

論破(屁理屈)系漫才

親子漫才

・久保さんが突っ込むけど高倉さんに屁理屈をこねられて「もういいや」って言う漫才

おふざけ(発想重視)系漫才

・タイトルと入りを思いついて作ってみたら出来た漫才
・やってておもしろい
・見たことが無いし誰もやったことがない

猫になったら漫才

水の上を歩く漫才

・高倉さん自身「水の上漫才」はおもしろくて好きだが一般受けしにくい。三拍子ファンには受ける。
・激しく動くのでカロリーを大量に消費する

キャラクター漫才(スムウ爺)

・設定を全部説明しないといけないのでフリが大変
・フリが長いと一般受けしにしくい
・スムージーを飲んだ時のまずそうな顔をやりたい
・犬を助けるためにイルカ一頭が犠牲になったり、最後にスープ婆が出てくる場面の「自分の命を捨ててまで人の役には立ちたくない」など倫理観に問いかける部分もある。人間は動物を食べるのに、こういう場面になるとかわいそうだと思う。

高倉が物分からない系漫才

子供の頃の遊び漫才

おんぶが分からない←YouTube未公開
ボーリングが分からない←YouTube未公開

久保がツッコミで何かを持つ系漫才

米、牛乳、大根、じゃがいもの4部作。
※米漫才以外はYouTube未公開

米漫才

・米以外はライブでもかなりレアらしい。
(いやどんなジャンル!!!??米漫才以外にあったとは知らなかった。)

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こうしてジャンル分けして見ると思った以上に多種多様な漫才があることに気がつく。
山手線漫才や応急処置漫才のように往年の大先輩のネタにルーツを持っていたり、後世に残したい歌漫才やボディタッチダウン漫才のようにミュージシャンから着想を得ているものもあれば、猫になったら漫才やキャラクター漫才のように全く新しい誰も見たことが無いような漫才もあり、それだけでもジャンルの幅の広さに驚かされる。
また、あまりにも自然過ぎて普通に見ている分には全く気が付かなかった久保さんの演技力や表現力の高さに驚嘆した。特に山手線のエアシンバルをわざとずらしているところは、話を聞いてから再度見直して思わず目を見開いてしまった。

前回、山手線漫才の話をしている時に「それまでたくさんの漫才を作ってきたからご褒美で漫才にピタっと合う歌が降りて来た」と言っていた。

ずっと「三拍子の漫才は何で”すごい”と感じるんだろう」、「他にもおもしろい漫才師さんはたくさんいるのに何で三拍子にだけここまでハマったんだろう」と思い続けていたが、前回と今回の話を聞いて、ジャンルが多様で見るたびに驚きがあることや、一つのネタに漫才の歴史や他ジャンル(音楽)に対するリスペクトが込められていること、久保さんの表現力の豊かさ、そして何よりも数多くの漫才を作り続けてきたことが他と一線を画している理由なのかもしれない。

とにかくもう日付変わって明後日…明後日!?え、もう明後日…?

明後日の単独ライブが楽しみで仕方がない。


※三拍子単独『漫密2020』
開催:12月13日(日)15:30~

(※来場チケットは完売しているがオンライン配信チケット販売中。なお、アーカイブが1週間残るので当日都合がつかない人も見られる。詳しくは下記オンライン配信チケット販売サイトを。)


※三拍子にハマり始めた頃に「なんでこんなおもしろい人達を誰も教えてくれなかったんだ」と憤ったので執拗に宣伝を繰り返します。


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