見出し画像

こんなふうに仮想空間で一緒に過ごせるなんて。

いつもの京料理店で、お惣菜を買う。自分たちの分と、義母の分と。今日は、鍋セットは休憩だ。その代わり、来週末の分を店頭で予約してきた。ここの鍋は、下ごしらえの細工が美しく、自宅でも外食気分が味わえる。そのうえ、野菜をたくさん食べられるところも気に入っている。来週末が、今から楽しみだ。

京料理店の近くにある洋菓子屋をのぞく。まだお昼を過ぎたばかりだというのに、ケースの中はすでにからっぽだ。母の日のプレゼントとしてケーキを買いに来る客が今日は多く、午前中でほぼ売り切れてしまったのだそうだ。われわれも同じ発想で義母にケーキでもと考えたのだが、売り切れではしかたがない。焼き菓子をいくつか選び、それでよしとした。

お惣菜と焼き菓子を義母に手渡す。本当ならお花でも用意したいところだったのだが、いつも行く花屋さんが開いておらず、かなわなかったのだ。それでも、義母は喜んでくれた。まあ、いちばんうれしそうだったのは、自宅近くの八百屋で買って持って行った立派なキャベツを見たときだったのだけれども。何にせよ、喜んでくれてよかった。この調子で、元気で過ごしてほしい。実家の母には、オンラインで花束の宅配を頼んでおいた。こちらも無事届いたようで、お礼の連絡が来た。いろいろとうまく進んで、晴れ晴れとした気持ちになる。

いつものワインショップで、今日はビールを買う。「ワインもいいけれど、日常的に飲むには、1本のボトルの容量が小さいビールのほうが気軽かもしれず、その可能性を模索してみよう」と、夫から提案があったのだった。2種類のクラフトビールを1本ずつ買ってみる。「BULLET HAZE」という、新幹線をモチーフにした絵のものと、「四姉妹スプリングボック」という、朝日か夕日に向かって四姉妹らしき4人が肩を組んでいる絵のもの。それから、関西で作られたみかんジュースも。これなら昼間でも楽しめる。

夜、初の Zoom 飲みに参加。メンバーは、それぞれ神奈川、大阪、デトロイトに住む友人3人。時差を考慮して、日本時間の21時スタートとなった。全員が無料アカウントのため、40分のセッション。それでも、久々にみんなの顔を見ながら、とりとめのない話ができて楽しかった。それぞれに場所も、飲んでいるものも違うけれど、こんなふうに仮想空間で一緒に過ごせるなんて。

そういえば昔、友人宅に数人で集まって、福岡に住む友人と FaceTime をつなぎながら飲んだことがあった。そのときは当然、声の遅れなどは生じなかったから、友人が映る iPhone が福岡に開く窓のように思えてきて、友人と地続きでつながっているように感じられたのだった。今回の Zoom ではそうした感覚は生まれなかったけれど、スクリーンに映る自分と他の3人の顔を見て、なんだかとても安心できた。ICTの進歩に感謝したい。

日曜の夜、みんないろいろと忙しかったりもするので、4人で40分という時間制限があったのも、今日はよかったのかもしれない。結局、追加でもう1セッションすることにはなったが、終わりが決まっていると延長もしやすい。わずかな時間だったけれど、わたしたちには、これで十分。またしようねと言い合って別れた。

Zoom 飲みの間、自分の顔が暗めに映っていたのが気になった。今度はもう少し、ライティングとカメラの角度に気をつけて、表情が見やすく映るように工夫したい。なるほど、これは自分の映像の画質や映り方をよくしたくなるのもわかる。先日読んだ note にそのことに言及したものがあって、自分で実験したいと思っていたのだが、そのとおりだった。リモート会議とは、もしかしたら長い付き合いになるかもしれない。今のうちに、ベストな映り方を研究しよう。わくわく。

(2020年5月10日)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?