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Ep.4 人生の中でも1番辛かった日①

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※経緯は前の記事をお読みください
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病院に着いた子供と私を待っていたのは、夫の兄弟と夫の沢山の友人達だった。沢山の人がいたものの家族が居なかったため、“脳出血を起こし救急車で運ばれて、緊急手術をしている”ということしか分からなかった。

少しすると看護師さんがきて簡単に状況を説明してくれた。

『18時頃xx駅あたりで倒れ、救急車で運ばれてきました。救急隊がついた頃はまだ意識があったそうですが、そこから急変し、病院に着いた時には意識はなく、20時頃から緊急手術に入ってます。今のところ、順調で、命に別状もないです。』

そうなんですね、状況に険しさを感じながらも一安心したことを覚えている。

心の中で、きっと大丈夫!目覚めた時は、抱きしめて『なにも気にせずリハビリしたらいいよ!』っていってやるわ、なんて自分を励ました。


だけど、手術はなかなか終わらない。
とても長かった。。。

病院の無機質な感じ、妙に静かな感じ、
扉の中に夫はいて、生きている感覚。

とても記憶に残っている。


終電近くにようやく義両親が到着したタイミングで、友人たちも帰り始めた。

『まぁ、脳の出血って芸能人でもよくあるよね!星野源さんとかミスチルとかもさ、皆回復してるからね!』

夫と友人たちは音楽がとても好きだ。だから、出てくる人もミュージシャンなのだ!

『きっと起きてきたら、“オレもあのミュージシャンたちと一緒だぜ”なんて、言ってるよ!』

と談笑して別れた。皆が無事に目覚めてくれることを願っていた。


手術が24時過ぎまでかかることが分かり、子供は疲れて寝始めたので、家に帰る組と残る組で分かれることになった。私と義父が残る事になったが、私は不安過ぎて少しでも安心する人にのこってもらいたくて、夫の妹さんにも残ってもらうようお願いした。

長い夜の始まりであった。

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