北海道 ハル通信 powered by 株式会社PinWheel

株式会社PinWheelのオウンドメディア「北海道 ハル通信」です。 「ハル」はアイヌ…

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株式会社PinWheelのオウンドメディア「北海道 ハル通信」です。 「ハル」はアイヌ語で食糧を意味する単語。 あまり知られていない、北海道の第一次産業の裏側を取材します。

最近の記事

北海道美深町でゼロからチョウザメ養殖 貴重なキャビア増産を目指す

 北海道北部にある美深町は平成28年からチョウザメの養殖を本格的に開始。現在は魚肉やキャビアの生産を行っています。「最初の頃は稚魚が全滅したこともあった」と語るのは美深町職員の紺野哲也さん(美深町)。養殖事業の実体に迫ってみました。 養殖施設にほぼ毎日通い“熱心”に世話 小さい頃は手がかかる  美深町の山中に突如現れる建物。建物の中には所狭しと水槽が並べてあり、中にはたくさんのチョウザメが泳いでいます。  チョウザメの管理は病気の心配がないので楽だと紺野さんは言います。

    • ビール作りに取り組む北大大学院生 「定番クラフトビール」を通年販売し、売れ行き好調

       北大大学院農学院修士1年の宮地帝輔さんは7月31日、北大未来開拓倶楽部ビール(税込み980円)を一般発売しました。宮地さんが販売したビールの中で初めて通年販売される同ビール。北大内外の店舗のほかにオンラインでも購入でき、売れ行きは好調です。 定番クラフトビールを作ったきっかけは?  今回、なぜ定番クラフトビールを作ったのでしょうか。今までに赤ビールや黒ビールなどを数量限定で販売してきた宮地さん。いずれも売り切れてしまい、「宮地さんのビールが欲しい」という声に応えられない

      • サーモン養殖のエサに道産ジャガイモとホタテの副産物を利用「我らが北海道 持続可能な社会に資するロールモデルに」

         北海道立総合研究機構は9日、北海道庁で『ランチタイムセミナーおひるの科学「北海道のサーモン養殖ーそのエサに道産素材の副産物!ー」』を開催。一般向けに行われた同セミナーでは、小山達也・専門研究員(道総研 さけます・内水面水産試験場)がサーモン養殖用のエサにジャガイモやホタテの加工した際に生じる残渣(残りかす)を利用する取り組みについて説明しました。 魚粉エサに代わる新たなエサを開発 道産のジャガイモやホタテの残渣を利用  同研究の発端はどのようなものだったのでしょうか。小

        • 【社説】未利用魚・低利用魚の活用を促すには? さまざまな地域の魚食文化を知り、文化の継承と地産地消につなげる

           近年、少しずつ光が当たり始めた未利用魚・低利用魚。実は北海道でも、この問題は他人事ではありません。水産資源を有効活用するための方策を考えてみました。  そもそも未利用魚・低利用魚とはどのようなものなのでしょうか。魚食普及センターによると、はっきりとした定義がないものの、利用があまりされない魚介類を「低利用魚」や「未利用魚」と呼ぶ傾向が強いようです。  さらに、未利用魚・低利用魚となってしまう理由は多種多様。魚食普及センターが挙げる理由は以下の通りです。  これらの理由

        北海道美深町でゼロからチョウザメ養殖 貴重なキャビア増産を目指す

          不漁の魚種がある一方、ブリ豊漁 海水温上昇などが影響か...北海道の漁業の将来とは?

           気候変動により変化しつつある北海道の海。近年は全道的にブリの水揚げが増えた一方、サケの不漁が続いています。北海道の漁業の将来とは。北海道立総合研究機構(道総研)に聞いてみました。 水産資源管理、改正漁業法…北海道の漁業は課題山積  試験調査船による資源調査や海洋環境調査に加え、生態調査や市場調査、種苗生産技術の開発など、多角的な視点で北海道の漁業の問題に取り組んでいる道総研。気候変動が水産資源に大きな影響を与えていると指摘します。道内ではサケの不漁やコンブの生育不良、ホ

          不漁の魚種がある一方、ブリ豊漁 海水温上昇などが影響か...北海道の漁業の将来とは?

          【ルポ】ホタテの稚貝放流に密着…海水被りながら稚貝“ほろう”…筋肉痛になるも、船上で見る朝焼けが最高 その2

           オホーツク海で、毎年4~5月ごろにホタテの稚貝放流が行われます。北海道ハル通信の記者・野中直樹は、この稚貝放流の取材を実施。同月15~25日の間、佐呂間町のホタテ漁師・田中俊(たなか・すぐる)さんの船に乗船しました。 ※前編「【ルポ】ホタテの稚貝放流に密着…海水被りながら稚貝“ほろう”…筋肉痛になるも、船上で見る朝焼けが最高 その1」はこちらをご確認ください。 1日に何度も出港し疲労たまる…しかし、サロマの朝焼けは格別  大雨や強い風で漁が休みにならない限り、船は1日

          【ルポ】ホタテの稚貝放流に密着…海水被りながら稚貝“ほろう”…筋肉痛になるも、船上で見る朝焼けが最高 その2

          「なんでも挑戦したい」漁師自らSNS配信や商品開発…独自ブランド「桜鱗」は好調 北洋共同漁業部

           北海道斜里町で主にサケやマスを漁獲している北洋共同漁業部。漁以外にもブランディングや情報発信にも注力し、多くのファンを獲得しています。先進的な取り組みを続ける同社を取材しました。  今の時期はサクラマスが旬。同社の第二十一 北洋丸の2024年の水揚げ量は例年に比べ好調で6月5日時点で、23年の5400本より多い10149本です。好調な可能性について「サクラマスの餌であるイワシが大量に発生したこと」を指摘します。  しかしせっかく斜里町でサクラマスが水揚げされていても、全

          「なんでも挑戦したい」漁師自らSNS配信や商品開発…独自ブランド「桜鱗」は好調 北洋共同漁業部

          【養殖シミュレーション】老舗塩辛メーカーでサクラマス飼育 データ計測でモデル精度向上

           北海道函館市のスタートアップ・AQSimと北大の高橋勇樹准教授らは、養殖シミュレーションの実証実験をするために、小田島水産食品(函館市弁天町20-7)に2個の水槽を設置しています。そして5月8日、2つの水槽内にいる100匹以上のサクラマスの体長と体重を手作業で計測し、シミュレーションモデルの整合性を調べました。    イカの塩辛の製造・販売を手がける老舗・小田島水産食品に設置された、2個の500リットル水槽。中には多くのサクラマスが泳いでいます。特に水槽①の方の個体はよく

          【養殖シミュレーション】老舗塩辛メーカーでサクラマス飼育 データ計測でモデル精度向上

          【ルポ】ホタテの稚貝放流に密着…海水被りながら稚貝“ほろう”…筋肉痛になるも、船上で見る朝焼けが最高 その1

           オホーツク海で、毎年4~5月ごろにホタテの稚貝放流が行われます。北海道ハル通信の記者・野中直樹は、この稚貝放流の取材を実施。同月15~25日の間、佐呂間町のホタテ漁師・田中俊(たなか・すぐる)さんの船に乗船しました。 オホーツク海のホタテはどうやって育つ?? サロマで現地調査!  他の産地に比べ大振りの貝柱は弾力が強く、甘みも強いオホーツク海のホタテ。多くのファンがいるのもうなずけます。  ただ、この極上のオホーツク海のホタテ。実は人の手助けがあって育っています。

          【ルポ】ホタテの稚貝放流に密着…海水被りながら稚貝“ほろう”…筋肉痛になるも、船上で見る朝焼けが最高 その1

          シミュレーションで陸上養殖支援 「まずはサケとマスから」スタートアップ・AQSim

           北大の学生らが立ち上げたスタートアップ・AQSimは同大学の研究者の養殖シミュレーションの技術を使い、陸上養殖を支援する事業を4月ごろから開始する予定だ。まずはサケとマスから始め、今後はカレイやホッケにも手を伸ばしたいと話すのは経営顧問の菊地優さん。AQSimの事業内容について取材した。 ――AQSimという会社が始まった経緯を教えてください  起業のアイディアを立案し、社会実装を目指すことを目的に、北大などが2022年の秋、北海道Society5.0みらい創造ワークシ

          シミュレーションで陸上養殖支援 「まずはサケとマスから」スタートアップ・AQSim

          スーパーより安く魚介類を買える! 札幌市民にもファンが多い石狩湾新港の朝市

           4月中旬となり、いしかり湾漁協「朝市」(北海道石狩市新港)が多くの買い物客でにぎわうシーズンを迎えました。目の前の石狩湾で捕れたカレイやホヤ、サクラマスなどがスーパーより安い価格で販売されており、人気なものはすぐに売り切れてしまいます。小規模ながらも人気のある石狩湾新港の朝市の魅力に迫りました。 今はカレイがメイン さまざまな種類が店頭に並ぶ  取材した4月中旬、朝市でメインで売られていたのがカレイです。ソウハチガレイ、マガレイ、スナガレイ…。売られているカレイの種類は

          スーパーより安く魚介類を買える! 札幌市民にもファンが多い石狩湾新港の朝市

          「道民にも道外の魚を食べてほしい」スーパーとの差別化で生き残る 鮮魚店「魚屋 とっち」札幌市

           札幌市の鮮魚店「魚屋 とっち」は2022年にオープンし、地元の人々や業者に愛されています。スーパー全盛の時代の「街の魚屋さん」の実体とは。店主の田中寿宜さんに聞いてみました。  こじんまりとした売り場にはズワイガニや赤ガレイ、青ゾイ、アジなどがそのままの姿で並んでいます。「今、旬なのがホッケ」。店内には30~40点程が並んでおり、いわゆる街の「お魚屋さん」という様子です。  札幌市中央卸市場が開場している日は朝の5、6時頃に出向き、なじみの卸売店を周り魚介類を買い集めま

          「道民にも道外の魚を食べてほしい」スーパーとの差別化で生き残る 鮮魚店「魚屋 とっち」札幌市

          「漁師の技術継承」や「マグロ漁の効率化」 マリンITで持続可能な漁業へ はこだて未来大学・和田雅昭 教授

           はこだて未来大学の和田雅昭教授は、持続可能な漁業を実現するためにマリンITの研究を行っています。マリンITの考えを従来の漁業に取り入れると、どんな利点があるのでしょうか。和田教授に聞きました。 漁業にもSDGsの波 マリンITでマグロの捕獲から販売までがスムーズに  そもそもマリンITとはなんなのでしょうか。和田教授は「持続可能な漁業を実現するための取り組み」だと定義しています。そして、マリンITの考えを漁業に取り入れることで、漁業を効率的にできると言います。  「漁

          「漁師の技術継承」や「マグロ漁の効率化」 マリンITで持続可能な漁業へ はこだて未来大学・和田雅昭 教授

          2024年4月12日より「北海道 ハル通信」に…noteアカウントのリブランディングのお知らせ

           お世話になっております。「北海道 ハル通信」編集部です。  この度、読者の皆様にご報告があるので、お知らせいたします。  このnoteアカウントは以前、運営会社名である「PinWheel」が付けられていましたが、2024年4月12日からは「北海道 ハル通信」という名前で運用していくことになりました。  扱う話題は北海道の第一次産業に関すること。そのためメディア名にアイヌ語で食糧を意味する「ハル」という単語を入れました。  まだ始めたばかりなので、無名で影響力が小さい

          2024年4月12日より「北海道 ハル通信」に…noteアカウントのリブランディングのお知らせ

          【ご挨拶】noteをはじめます。

          はじめまして!株式会社PinWheel(ピンウィール)の代表坂入(さかいり)です。 このたび、noteを立ち上げました! 初投稿となる今回は、会社を立ち上げた経緯についてお話します。 PinWheelは、風車(かざぐるま)という意味があります。「世の中の課題や流れを認識して、時代にあった解決方法を提供する」という理念のもとに、最新のテクノロジーを活用してヒトや組織の叡智をどんなところでも活用できる世界を創っていきます。 軽く自己紹介私は大学まで北海道の札幌市で生活して

          【ご挨拶】noteをはじめます。