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3. 調停編

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#児童心理

44. 審判・裁判官との対面

44. 審判・裁判官との対面

家裁の決定が下る「審判」は、可奈を連れ去られてから11ヶ月が過ぎた晴れた日に行われた。

いつものように弁護士の浜田先生と駅からバスに揺られて家裁へ行き、待合室で待っていた。すると、調停員さんが現れて「今日から裁判官が変わった」と告げた。

顔こそ出さなかったが、調停でも担当の裁判官がついていたのに、審判になったタイミングで別の裁判官に交代になったようだ。

それがあまり良いことではないのは、浜田

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43. 片親疎外の観点から

43. 片親疎外の観点から

私は再び、可奈の描いた絵と医師の意見書を持って赤木先生の治療院を訪ねた。
可奈のことや審判のゆくえが心配だったのもあるが、何より、片親疎外の専門家である赤木先生の意見が知りたかったのだ。

マンションの一室にある赤木先生の診療所を訪ねた。ネットや動画で見ていた方が目の前にいるのはなんだか不思議な気分だ。

「どうぞおかけください。」

柔らかいソファーに腰をかけ、可奈の描いた絵を取り出すと、赤木先

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