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【BL】2023年にハマったものまとめ【映画】

毎年、色んな出会いがあるわけです。

2021年は陳情令yearだったし、2022年はYOUNG ROYALSに傾倒。

ということで、2023年に出会ったものたちを振り返ってみる。

今年は別垢での更新が多かったので、そっちの記事も載せてます。


戦場のメリークリスマス

ちょうど2023年が始まってすぐ、まだ寒い冬の時期に再上映していた戦メリ。

カメラワークも限りなくシンプル、ストーリーも説明的な台詞は一切が省かれていて無骨な作り。

南国の蒸し暑い空気とほとんど男性しか出てこないホモソーシャルな空間、一見するとむさ苦しく思えるけど、どこまでも美しい、耽美な絵面なのが不思議。

オープニングで「あ~なんかこの曲は聴いたことあるかも」としか思わなかった私の低すぎる一般常識レベルのせいで、正直最初はどういう話なのかいまいち理解が出来なかった。

2月26日って何があったの?とか、終戦後に処刑があるのってなんで?とか、ちゃんと勉強してきた大人なら当然知っているであろう常識が私にはなくて、改めてエンタメを楽しむためには知識が必要だと実感した。

でも、初めて見た瞬間から何故かこの映画の虜になって、まず第二次世界大戦について改めて勉強し直すことにし、youtubeや図書館、ベネッセのHP、挙句の果てには遊就館にまで行き、少しずつ学んでいる。

勉強なんて大嫌いで、受験勉強も1日1時間しかせずに自分の学力のみで行けるようなところに進学したくらい努力嫌いな私だけど、戦メリに出会ったおかげで興味を持って学びなおす楽しさを知れたと思う。

私はBL映画やゲイ映画に詳しいと自負している。

同じ大島監督の『御法度』はもちろん存じ上げていたが、この手の映画という文脈で今までなぜ戦メリに出会うタイミングがなかったのか。

もちろんジャンル分けをするなら戦メリは戦争映画であって、そういう作品の枠には入らない。

でも確かに彼らの間には敵味方を越えた、簡単には言い表せない絆や好意がそこにはあるのに、誰もおすすめとして話題に上げていないことが不思議でならなかった。

だから私が言う、BL映画やゲイ映画、ブロマンス作品が好きな方、是非戦メリも見てみて欲しい。

今まで好きな映画は?と聞かれると困っていたけど、今年からは堂々と「戦メリです」って言える。

ファイターズガール

橋本莉々花さん

私はもう10年近くハロープロジェクトを応援している。

その歴史の中で、特にハロプロ研修生にハマっていた時期、まさにハロプロ研修生北海道(以降”北研”)のメンバーとして活動していた橋本莉々花さんが、今年ファイターズガールとして表舞台に帰ってきた。

特別彼女が贔屓だったわけではないが、やはり同じ北海道出身ということで北研の子たちはみんな応援していた。

橋本さんが出演したライブ公演はすべて遠征して観に行っているし、当時のグッズのブロマイドも持っている。

わずか半年で活動辞退してしまった彼女とまさかもう一度会える日が来るなんて夢のようで、今年は新しく出来た球場・エスコンにも外部イベントにもたくさん会いに行った。

そんな中で、橋本さん以外のファイターズガールメンバーもみんな大好きになったし、小学生以来ひさしぶりにファイターズのことも全力で応援するようになった。

初めてエスコンに足を踏み入れた日は、入場した瞬間に間近に見えるグラウンドに感動したし、多種多様な飲食店にあの頃のスター選手が監督やコーチとして帰ってきている姿、飛行機に乗らなくても気軽に行けて毎週現場がある日々、色んな偶然が重ならなければ、ここまでハマることもなかったと思う。

ファイターズをずっと応援している家族、野球が好きな友人、野球を知らない友人、様々な人を巻き込んでエスコンやイベントに通った今年の夏は本当に楽しかったし、やりきった。

ファイターズガールは1年契約で、毎年ほとんどのメンバーがオーディションを受け直し次年度のメンバーが決定するという性質上、来年も橋本さんがいるのかどうかはまだわからない。

だけど、橋本さんが繋いでくれた縁を大切に、来年もファイターズを楽しみたいと思う。

みみっち

もう、どうしてこんなにみみっちに狂っているのか自分でもよくわからないけど、みみっちのことが好き過ぎる。

参加している大規模Discordサーバーのチャンネルに、突如としてみみっちのファンアートが大量に投稿されはじめ、それを見た瞬間からもうみみっちの虜になってしまった。

昔たまごっちを持っていて大好きだったし、カードダスでもよく遊んでいたけど、特別みみっちが好きだったわけではない、と思う。

だけどもう今は得体のしれない大きな大きな愛おしさでみみっちと共に生活している。

私と違って努力家で秀才なところも、語尾が”ぴょん”なところも、理系なところも、あんまり手がかからないところも、だけどお世話失敗を最小限にしないとみみっちに育たないところも、マイペースなところも、全部が可愛すぎる。

偶然購入できたみみっちのソフビと一緒に色んなところでお出かけした1年だった。

みみっち

蛍火艶夜

前述した戦メリを通して第二次世界大戦にハマり、そういえば雨瀬シオリさんは戦後の漫画を描いていたような……とwikiを見に行った時に見つけたのが『蛍火艶夜』。

雨瀬シオリ、第二次世界大戦下、特攻隊、BL。神から私へのプレゼントかと思った。

23年12月現在、同じように特攻隊員を主役にした恋愛映画がミリタリー系マニアの間で物議を醸しているので、正直この作品は世間には絶対に見つかりませんようにと毎日祈っている。

それくらい業の深い設定であり、作者はエロ漫画だと言っているが、実際は同性愛差別やプロパガンダ、様々な暴力、縦社会による軍部の理不尽さなど、軍オタ雨瀬さんのこだわりが存分に詰まった、到底令和に生まれた作品とは思えないリアルさ。

わかりやすい愛情表現やBLらしい甘さなんて一つもないけれど、それこそがこの作品の魅力であり、愛がないわけじゃない。

私はこの作品に出会ってから、残虐で非道な史実を元にしたエンタメ、しかも性的表現が見せ場の作品に対してどういうスタンスでいるべきか、ずっと悩んでいる。

必ず史実に忠実に描かなければならないのか、感動物語として昇華してはいけないのか、不謹慎とそうでない物の違いは何なのか、創作物における反戦、もしくは戦争美化の正しい在り方、その答えは未だに見つからないし、今後一生出ないと思う。

この作品に限らず、戦争作品やミリタリーを好きである者たちは常に考え続けるべきテーマだと思っている。

聖なる黒夜

単行本の初版が出たのは2002年、有名作ということで、年齢層高めの方は特に読んだことがあるという人は多いのかもしれない。

かなり前にDMMのセールで購入していたものの積読していて、今年の夏に沖縄へ行った帰りの飛行機(3時間強の長旅)で読み始めた。

面白すぎる。

そこからは10日間かけてじっくり完走。

10年前の遺恨、罪の意識、生と死、愛情、憎しみ、破壊、嫉妬、執着、性欲、贖罪、諦め、依存……。

湿度の高い人間同士の関わりがすべて詰まったような本だった。

なんというか、タイプの違う”人を吸引する力”がある2人のお話。

BL作家で言うと、木原音瀬さんやかわい有美子さん、モノクロームロマンス文庫や二見文庫のミステリコレクションなど海外作家さん、重厚ストーリーの韓国・中国作品などが好きなタイプの方にはハマると思う。

どうか、私が今生きているのは『海は灰色』が出版される世界線でありますように。

関連作品がドラマ化されているものの、サブスク配信どころかDVDも再放送もなく、私は唯一youtubeに残っている告知動画にたった数秒映る山内練を眺めては悔しく思っている。

聖黒、実写映画化しないかな。

以上

今年ハマった作品は、というか『陳情令』や『YOUNG ROYALS』もそうだけど、とにかく重くて苦しいタイプのお話。

自分でも持て余してしまうくらいの感情とどうしようもない絶望的な環境、限界を迎えた中で生まれる人間関係が好きなんだ。

ドラマでも小説でも映画でも何でも良いから見つけたら教えて欲しい。

毎年、もうこれ以上面白い作品には出会えないんじゃないかと思っている。

来年もそんな予想を裏切るくらい素敵な出会いがありますように。


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