見出し画像

「マーケティング5.0」の答え合わせ

フィリップ・コトラー教授が、昨年2月に
『Marketing 5.0』を出版された。

まだ日本語版は出ていない。
翻訳作業は概ね終わっているのだろうが、
校正やら装丁やら、色々時間がかかって
いるのだろう。

昨年の9月にこんなエントリーを書いた。

この時は、ネットで大して調べもせずに、
自分なりの予測をサラッと書いたのみで
あった。

たまたま今日、ふと思い出して調べてみた
ところ、2020年12月に、同書の共著者
あるイワン・セティアワン氏を招いた
講演会をトランス・コスモス社が開いて
おり、そのエッセンスがWeb記事で見事に
まとめてあったのを発見。

記事が4回に分かれて掲載されており、
テーマはそれぞれ、
第1回「なぜいまマーケティング5.0なのか?」
第2回「テクノロジーと人間の掛け算」
第3回「新たな顧客体験を向上させるために」
第4回「マーケティング5.0を構成する5つの要素」

というもの。

この第4回のテーマとなっている、
「構成する5つの要素」を紹介すると、
マーケティング5.0の説明となるだろう。
そこには、以下の5つが列挙されている。

1.データドリブンマーケティング
2.プレディクティブマーケティング
3.コンテクスチュアルマーケティング
4.拡張マーケティング
5.アジャイルマーケティング

そして、1と5は「Disciplines」すなわち
「原理原則」とされ、
2~4は「Applications」すなわち「応用」
という位置付けがなされていることに
注目すべきである。

折角なので、1~5それぞれの中身も、
かいつまんで書き残しておこう。

1.データドリブンマーケティング
ありとあらゆるデータが溢れかえっている
この時代、目的に合わせて適切なデータを
適切なカタチで分析することで、求める
成果に近づくことができる。
マーケティングの重要な意思決定を下す
上で、データを活用することがこれまで
以上に基本中の基本となる。

5.アジャイルマーケティング
「アジャイル」とは、「迅速な」という
意味。
「ドッグイヤー」「ラットイヤー」などと
言われる通り、年月の過ぎる感覚が年々
加速化している現代、とにかく迅速に
PDCAを回し続けることが、勝ち残りの
必須条件となる。

これら2つが、より「戦略的」であり、
「原理原則」として機能する要素となる。
その上で、以下の3つが「戦術的」に、
「応用」編として機能する。


2.プレディクティブマーケティング
「予測可能」という意味の「Predictive」
消費者データやAIをフル活用して、
精度高い予測モデルを展開し、
それをビジネスに活かしていく。

3.コンテクスチュアルマーケティング
消費者を購入の一時点でピンポイントに
捉えるだけでなく、もっと奥行きのある
実在の人間として、その「Context=背景」
に踏み込んで理解し、寄り添えるような
マーケティングを展開する。

4.拡張マーケティング
テクノロジーで自動化できるところは
極力自動化し、どうしても代替できない
ところ、ヒューマンタッチが欠かせない
ところだけを人がカバーすることで、
効率を極限まで上げる。

なるほど、今現実に起こっている
社会的な事象や技術革新の進行度合い
などを含め、すんなり納得できる
近未来予想になっていると思われる。

ご興味ある方は、リンク先にもう少し
詳しく書かれているので、それをお読み
いただくか、原著にあたられたい。


さて、肝心の答え合わせであるが、
私の「予測」は、以下の内容であった。

オンラインとオフラインの垣根が
より一層あいまいになり、
ビッグデータやAIによる便益を
世の中が広く享受できることで、
消費スタイルが新しい次元を迎える
ことに対応するマーケティング。

ある程度重要な要素を押さえており、
大雑把に言えば当たりかもしれないが、
さすがにコトラー先生らの詳細かつ
理論的なお話と比較して、「正解!」
といえる程のクオリティにはとても
達すること叶わず、そんなオチで
あった。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。