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洋酒チョコは春夏も売れるか?

「Rummy」(ラミー)は、
秋口になるとロッテから期間限定で
毎年のように発売されている
「冬季限定」のチョコレートです。

極めて安定的な売上を誇るようで、
日経MJにその人気ぶりが取り上げ
られた際、このnoteで記事にさせて
もらったのは割と最近のことでした。

実は私もこの手の「洋酒チョコ」
好きで、冬の間に店頭で見かけると
つい手が伸びてしまいます。

「Rummy」洋酒チョコNo.1ですが、
No.2の「Bacchus」(バッカス)という
商品も美味しいんですよね。
前者の特徴は、ラム酒とレーズンが
練り込まれているのに対して、
後者はブランデーを使用しています。

さて、上記記事でも引用した通り、
ロッテ広報による公式見解は、

ラミーのなめらかな生チョコレートみずみずしいラムレーズン、バッカスの芳醇なブランデーの風味高い温度に大変弱いんだそう。そのため、最高のおいしさをお届けすべく、現在は冬季限定の発売としているそうです。

ということのようです。

にもかかわらず、最近スーパーの店頭で
「Bacchus 春夏仕立て」なる商品を
頻繁に見かけるようになりました。

どうも、「Bacchus」が60周年を迎えた
ということを記念して、初めて春夏向け
商品を企画、上市
したようです。

春夏に合わせて、
みずみずしく“とろっ”としたソース
実現することに努めた旨が
ニュースリリースにおいて
説明されていました。

ですが、私自身気になったのは、
元々冬季限定にしていた理由である
「風味が温度に弱い」ことを、
払拭するだけの仕掛けは何か行われて
いるのか
、ということです。

ニュースリリースを全て読みましたが、
特にそのような指摘が見当たらず、
温度がかなり上がる春夏において
品質が本当に維持できる自信を持って
いるのか、やや疑問
が生じました。

そもそも、
品質保持を云々する以前の問題として、
チョコに洋酒を組み合わせた
とても濃厚な味わいは、
春夏に食べるには少々重いと感じる人が
多い
のは間違いのないところでしょう。

この「春夏仕立て」がどこまでヒット
するのか、予断を許さないところだと
感じた次第です。

もう一つ気になった点がありました。
それは、「Bacchus」と同時に
「Rummy」は出しておらず、
ただ実質的には「Rummy」と同じ
商品
だと言える「Rum x Raisins」
いう商品も発売されたこと。

(画像はプレスリリースから借用)

なぜ「Rummy 春夏仕立て」とは
しなかった
のでしょうか?

これも、リリースには明記がないので
あくまで推測でしかありませんが、
恐らく今回の施策は「Bacchus」の
発売60周年にかこつけた企画
ゆえに、
あえて「Rummy」ブランドの名前は
使わない
という決断を下したのでは
ないでしょうか。

ただ、それによってこの商品の
売れ行きは大分勢いが削がれる
推測しています。

見てお分かりいただける通り、
「Rummy」のトレードマークたる
赤いパッケージではありません。

これによって、店頭で「Rummy」
あるいはその同類だと認識してくれる
お客様の数がそれなりに減ってしまう
ように思われるのです。

既に買ったことのあるお客様、
殊に何度も買ってくださっている
ユーザーさんであればあるほど、
なじみのないパッケージの見た目で
視認率が下がり、手に取る機会が
減る
に違いありません。

いずれにせよ、60周年を機に大胆に
仕掛けて来たロッテの冒険、
その結果が気になります。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。