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OKストアのPBポテトチップスを製造するメーカーはどこか?

こちらで何度か取り上げている、
首都圏のディスカウントスーパー
OKストア
彼らは、とにかく安く売るのが
得意。
それを実現するために、
・PB(Private Brand)を活用する
・カテゴリー2位企業と組む
ことを上手にやっている印象を
持っている。

取り扱っているワインのPBをネタに
投稿したのがこちら。

「カテゴリー2位企業と組む戦略」を
説明したのがこちらだ。

カテゴリー2位の企業を、1位に比べて
優遇することで、両方の企業から良い
条件を引き出すのが彼らのやり方。
例えば、キッコーマン醤油ではなく
ヤマサ醤油により大きな売場を与え、
その分キッコーマンよりもかなりお得
な値付けを実現してもらう。

醤油なんてどれも大して変わらない、
そう考える消費者は、安いヤマサ醤油
に流れてハッピー。
キッコーマンも価格のプレッシャーを
受けているので、その辺のスーパー
よりは安い価格で売られているため、
キッコーマンが好きな消費者もハッピー。
そして、両方とも高いレベルで売れて
行くからOK自体も儲かってハッピー。
そんな状況を作り出しているのだ。

PBに関しても、カテゴリー2位の企業と
組むのが定番なのだと思い込んでいた
のだが、昨日こちらを発見して、私の
思い込みが間違っていたようだという
ことに気が付いた。

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レトロな雰囲気のパッケージが
かなり店頭でも目立っていた、
こちらのポテトチップス。
写真では光ってしまっていて
分かりにくいが、下の方に
「Produced by calbee」
の文字がしっかり入っている。
一番上には、
「OK ORIGINAL POTATO」
とある通り、OKのPBであることが
うかがえる。

カルビーと言えば、ポテトチップス
では圧倒的にNo.1企業。
約1年前の日経ビジネスの記事に
よれば、カルビーがシェア7割を
握り、二番手の湖池屋は2割に
とどまる。

ここまでシェアの差が開いていると、
PBのポテトチップスを作るにしても、
コストの差を埋めるのが難しいのかも
しれない。
特に、上記の記事にも出ていた通り、
前社長の松本さんが進めた改革で、
カルビーは工場稼働率を上げ、
店頭の価格を下げるという戦略を
取っていたことが影響し、ここ10年で
単価が15円も下がったという。

憶測にしか過ぎないが、OKストアの
方からPBの企画を持ちかけるとしたら、
まずは湖池屋に声を掛けるか、あるいは
カルビーと双方に声を掛けて条件の良い
方を選ぶと思われる。
なので、このような商品が大々的に
展開されているということは、
・カルビーが条件面で湖池屋に勝った
・そもそもカルビーが企画を持ち掛けた
のどちらかであろう。

NB(National Brand)品で売られている
通常サイズのポテトチップスが、概ね
税込100円弱で売られている肌感覚。
これに対して、PB品は通常サイズのほぼ
2倍量が入って、お値段が税込150円弱で
あった。
間違いなくお買い得である。

メーカー側からすれば、原価の内訳は
ジャガイモだけでなく、パッケージや
物流費用などがそこそこの割合で乗って
来ているはずなので、チップスの量が
2倍でも原価が2倍になることはない。
つまり、利益率はそれほど悪くない
数字でコントロール出来ていることが
想定される。

やはり、7割シェアを持っていると、
いわゆる「コストリーダーシップ」と
いうやつで、圧倒的な優位性が保てる
のだろうな、そんな感慨を持った。
湖池屋も、プライドポテトをはじめ
かなり頑張ってシェア奪取を試みて
いるので、両者の戦いを今後も店頭で
興味深く拝見することとしたい。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。