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江戸時代に展示会を開いた男

東京ビックサイトで明日まで開かれている
東京インターナショナルギフト・ショー
何と第95回を数える老舗展示会だ。

あの広大な会場に、多くの企業が
押し合いへし合い、自社ブースを
設営する。
そして、今、旬な売り物を中心に、
商品が魅力的に見えるような展示を
工夫
して、お客様の来場を待つ。

展示会というものには、色々な機能が
あるのだが、出展企業が最も期待する
こと、それは新規顧客との出会い
あろう。

普段の営業活動の中では、なかなか
出会うことのできない見込み客が、
向こうからやってきてくれる
ことが
期待できる場なのである。

市場(マーケット)というのは、
売り手と買い手の両者がいて
初めて成り立つ。

出展者は売り手であり、
来場者は買い手の候補。
売りたい人と買いたい人を、
同じ場所に集めてマッチング
する、
それが展示会に他ならない。

この展示会を、江戸時代に企画、実行
した男がいる。
「東都薬品会」という、薬品を扱う
物産博覧会
を湯島で実際に開いたのは、
何を隠そう私のご先祖様。

というのは真っ赤な嘘であるが、
私と同じ苗字の、江戸時代の有名人だ。

そう、平賀源内である。

彼のメインの職業は、
本草(ほんぞう)学者
薬草などの研究をしていたのだ。
その研究対象たる薬草、薬品類を
大量に取り揃えた大きな物産会を
プロデュース
したというわけ。

そこで出品した2,000種もの中から、
主要な30種を選んで産地と解説を加え、
「物類品隲」(ぶつるいひんしつ)と
いう名の解説書
まで作っている。

今で言えば、ギフトショーを企画して、
運営し、そこで配るガイドまでをも
作ったというイメージだろうか。

先に述べた通り、展示会というのは
売りたい人と買いたい人を同じ場所に
集めてマッチングする場。
その意味で、市場をつくる、文字通り
マーケティングの実践現場
だという
ことができる。

そう考えれば、平賀源内が、稀代の
マーケター
であるということが
すんなり理解されるのではなかろうか。

彼を有名にした最たるものは、
・エレキテル
・「本日土用丑の日」

の二つである。
特に後者は、キャッチコピーの元祖
とも言われている点において、
彼が優れたマーケターであることを
物語るより適切な例
かもしれない。

しかし、江戸時代に、文字通り
市場をつくり出す展示会の場を
プロデュースしていたことこそが、
彼を優れたマーケターと呼ぶ上で
最も重要な根拠
と言えるのでは
なかろうか。

私自身が、マーケターとしての
キャリアを歩んで早や22年。
それでも、彼を超えるマーケターに
なろうと思ったら、まだまだ高い
ハードルが沢山残されている
、、
そんな嘆息が漏れる。

しかし、人生まだまだこれから。
志高く、彼を超えるマーケターを
目指して精進したい。

その精進の舞台の一つが、「DAF」。
次回、31回目の舞台は、3月26日(日)
一体私がどんな様子で話をしているか、
前回「DAF30」での私のパフォーマンス
を撮影したものを、太っ腹な主催者から
預かったので、是非ご確認いただきたい。

私を含めて15名前後のメンバーが、
手を変え品を変え、中身が凝縮された
10分間のパフォーマンス
を披露する。

マスク制限の解禁まであと僅か。
このようなイベントに参加する
心理的ハードルもかなり軽減され
つつある。

リピートしていただいている方も、
まだ参加したことのない方も、
北区王子の地で一緒に盛り上がれる
ことを楽しみにお待ちしている。

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