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地中深く張った根から養分を吸い上げるイメージで

富士登山の折、五合目を出発して
しばらくは下りが続く。
ようやく上りが始まって程なく、
木の根がむき出しになっている
場所を通過した。

地面が荒々しくはぎとられ、
大きな木の根っこが露わに
なっている様子
が気になり、
ついスマホで写真に収めた。

木は、上へ上へと伸びていく。
と同時に、下へ下へと根を
張っていく。

普段我々が目にするのは、
上の部分のみ。
枝が分かれ、
葉を付け、
花が咲き、
実が生る。

しかし、そういった木の成長も
地中深くに張り巡らされた根の
力があればこそ

根から水を吸い、
それと共に地中の養分を捉え、
師管や道管を通じて全身に
行き渡らせる。

何だか、自分の成長が止まって
しまっているのではないか。
ものごとがなかなか上手く
いかないのは、実力が足りない
からではないか。

普段から前向きに、日々成長を
志して努力しているものの、
そんな後ろ向きな気分に陥る
ことも稀にある。

自分の心の動きを振り返れば、
なぜそんな後ろ向きになって
いるのか、心当たりがいくつか
なくもない。

気分が乗らないこんな時は、
まず心を落ち着けて深呼吸する。
そうしながら、自分の心を
じっと観察
してみる。

良いとか悪いとか、
判断は留保する

ただただ、自分の心の動きを
丁寧に追いかけてみる

「心当たり」を見つけたら、
そこに水分や養分を遣る。

自分の足が木の根っこにでも
なった気分で、大地から水分や
養分を体内に取り込むような
意識で深呼吸
を続ける。

そう、このひと手間、
ちょっとした休息の時間で
深呼吸をして、
体内に大地の養分を行き渡らせる
ようなケアが必要だったのだ。

禅僧の方の言葉だったか、
「今日はとても忙しかったので、
いつもより更に1時間、余計に
座禅をする必要があった」

というようなニュアンスの言葉を
伺ったことがある。

忙しさを乗り切るために、
まずは座禅瞑想を通じて
自分の心の動きを振り返る
必要だと分かっていても、
なかなかできることではない。

木こりが木を切り続けるには、
定期的にノコギリをメンテナンス
しなければならないのに、
「忙しすぎてメンテナンスして
いる時間などない!」

となりがちなことも同じ話だ。

上へ上へと伸び続けるには、
下へ下へと根を張り続ける。

上ばかり見ていて疲れたら、
下を向いて少し休んで、
深呼吸しながら自らを回復させる。

そんな「積極的休息」とでも
言うべき時間を、
自らのスケジュールに折り込んで
おきたい。

こうして自分の心を客観視し、
言語化することで、
心の靄が晴れることもある。

今一つ調子が悪いな、
気分が乗らないな、
そんなときのために、自分なりの
ルーティン
を確立しておきたい
ものである。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。