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ホットグループとフロー状態

いよいよ4回シリーズの最終回が
やって来た。
Jean Lipman-Blumen女史による、
ZOOM経由の Connective Leadership
に関するレクチャー。
コロナ禍がなければ、このような
企画がそもそも存在しなかったで
あろうことを考えると、少々道義的
には宜しくないかもしれないが、
「コロナのお陰」と表現したくなる
気持ちもなきにしもあらず。

本日は、「Hot Groups」というのが
テーマ。
日本語でもそのまま「ホットグループ」
と訳され、現在は絶版となってしまった
そうだが邦訳書も存在している。

Hotは言わずもがな、「熱い」「暑い」
という意味である。
本のタイトルにある通り、
「ホットグループ」
とそのままの訳に並列で
「燃えるやつら」
という訳がついている。

彼女は、この「ホットグループ」が
奇跡を成し遂げる「燃えるやつら」
であり、その「ホットグループ」を
日本でもどんどん生み出してほしい、
そんなメッセージを発してくれて
いた。
「Frame」つまり「炎」という言葉
を使っていたので、正に
「燃えるような」グループという
ことである。
このコロナ禍のような危機だから
こそ、「ホットグループ」が世の中を
支え、変革し、新しい世界へと導く
先駆けとなるはず、そんな強い思い
を持って我々との対話に臨んで
くれていたんだなということを
感じ取った。

「ホットグループ」の具体例として、
Appleの最初のパソコンを開発した
チームが、フロリダに集まって
昼夜問わず開発に没頭しながら
「奇跡」を成し遂げた話を何度も
興奮気味に語ってくれたのがとても
印象的。

ミハイ・チクセントミハイの
「フロー」の概念を引用し、
「ホットグループ」はこの
「フロー」状態に集団で入っている
という指摘もされていた。

「フロー」状態とは、ご存知の方も
多いと思うが念のため補足すると、
別名「ゾーン」とも呼ばれる、
今やっていることに没頭・没入し、
我を忘れて高度の集中している
状態である。
「全知全能感」に満たされた状態、
と言い換えても良いかもしれない。

私自身、バスケットボールの試合
で「フロー」状態と思しき経験を
したことはあるが、
仕事で「フロー」体験をしたことが
あるかと問われると少々口ごもって
しまった。
それに近いものはいくつか挙げる
ことが出来るものの、どうしても
スポーツのそれと比べると、自分
の中では色あせてしまう。

そこでふと思ったこと。
仕事は「スマートに」こなすべき、
スポーツの時のように熱くなるの
ではなく、あくまでクールに、
合理的に進めるべきもの、そんな
「思い込み」が頭の中のどこかに
固定観念として染み付いていたの
かもしれない。
今更そんなことに気が付いて
しまった。

いや、そんな「思い込み」なんて
しているはずない!
そう打ち消したい自分もまた存在
している。
ちょっとばかり内省が必要だ。

いずれにしても、このような
きっかけを与えてくれた女史と、
今回の一連のレクチャーを仕切って
下さった事務局の皆さんには、深く
深く感謝をする次第だ。
リーダーシップを存分に発揮し、
「ホットグループ」を作り、
「今、目の前にある危機」を乗り
越えるために力を尽くすことが、
彼女から受けた恩義に報いること
となるだろう。
実行あるのみ。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。