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苔と錆

どんなに磨き上げた刀も、
湿度の高いところに放って
置けば、そのうち錆びる。

「転がる石には苔むさず」
という諺があるが、
逆に言えば、放っておかれた
石には苔がむす
ということ。

最近、自分自身の求められる
役割が少し変わり、
よりマネジメントサイドの仕事に
比重を置く必要が出て来た。

これまでに、マーケターとしての
実務をこなす仕事と、
マーケティング部門のマネジメント
としての仕事、
両方ともに経験を積んできて、
両方ともにそれなりの水準で
仕事をこなせるつもりでいた。

だが、ここ数年を振り返ってみると、
マネジメントとしての仕事よりも、
プレイングマネージャー的な仕事の
方が多かったのは事実。

その結果、自分自身のマネージャー
としての能力やスキルに、少し
錆つきが見られたり、あるいは
苔がむしている現実があるのでは?

そんな反省を強いられている。

このnoteに毎日投稿をし始めて既に
1年半が経とうとしており、
「考える」「学ぶ」といった部分で
日々自分自身を鍛え続けていること
自体には、それなりに手応えを
感じている。

しかし、それらが実際の仕事に
十分に生かされていないのでは
ないか、そんな情けない思いが
急に頭をもたげてきた。

ここに書いたら書きっぱなし、
考えても考えっぱなしで、
そのままになっていないか。
実際のマネジメント業務に
積極的に生かそうという意識が
弱くはないか。

書いたことで、考えたことで、
そこで満足してしまっては、
本来の学びの意味をなさない。
知行合一。
知っていることを、
実際に行動に反映させて、
初めて有意義なものとなる。

人間は環境によって大きく左右
される生物。
錆や苔も同様である。
写真のように、環境条件さえ揃えば
あっという間に苔だらけ
になる。

そこを、意志の力で、転がるように
する。
転がり続けることで、苔がむす
余裕を与えない。


環境のせいにすることは簡単だ。
よほど強い意志の力を持たない
限り、転がる力はアッという間に
摩擦力に負けてしまう。

特にファンということではないが、
Rolling Stonesという名前は、
何とも素敵な名前であることに
気付く。
強い意志を持った「石ころ」として、
自分たちには苔なんか生えない位
ずーっと転がり続けていくんだ!

そんな思いを感じ取ることができる
から。

「わびさび」の世界が、実は結構
好きだったり、
「苔むす庭」の見事さにうっとり
することもあったり、
決して「錆」や「苔」を敵視する
ものではない。

しかしながら、こと自分のビジネス
上の知識やスキルに関しては、
それらを錆びつかせたり、苔むす
状況にならないよう、より一層の
注意を払っていこうと、ここに
決意を新たにしたい。



己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。