昭和な雰囲気にひたる
7月半ばに富士山に登った際、
下りて来てから富士吉田の街を
観光させてもらった。
一番のハイライトは、もちろん
新倉山(あらくらやま)浅間公園
である。
ここは、「世界中のカメラマンが
死ぬ前に訪れなければならない
21の場所」というランキングで、
なんと第9位を取っている場所。
しかも、18位の京都を差し置いて
日本の中でトップなのだ。
ただ、富士吉田はこれだけではない。
正に今週末行われている「吉田の火祭り」
も有名だし、我々も富士山に登る前に
安全祈願でお参りした冨士浅間神社も
荘厳で素晴らしい場所である。
今回、我々の旅を仕切ってくれた
リーダーが連れて行ってくれたのが、
冒頭の写真などにみられる
「ザ・昭和」な街並みの残る地区。
レトロな雰囲気の商店街である。
昭和感の残る商店街を見た先に
富士山がそびえたっている姿が
エモいのだろうか、訪日外国人の間で
ブレイクしている「本町通り」という
場所がある。
その本町商店街と、そこから少し
路地に入った場所にある西裏という
場所が、「昭和」を切り取って、
令和の日本にわざわざ持ってきた
のではないかと思える雰囲気なのだ。
昼間に訪れたので、「本領発揮」した姿は
見ていないのだが、昭和レトロをこよなく
愛する方々に加えて、「日本らしさ」を
そこに見い出す訪日外国人客が訪れ、
カオスになっているのではなかろうか。
本町通りが外国人に受けている理由は、
正直なところ正確には分からない。
ただ、日本人にとってはごく普通、
ありふれた景色に見えるところでも、
外国人の琴線に触れるものがあると
いうことは確かである。
これはある意味、ドラッカーが
言うところの「予期せぬ成功」だ。
そこを捉えて、レトロな街並みを
エモいままに保存しようという
流れになっていると評することも
できそうだ。
実際に街歩きしてみて、
とてもオシャレなカフェがあったり、
外国人にも対応できるよう英語で
説明書きを表に出している店舗が
いくつも見受けられた。
富士山が世界文化遺産に認定されて
今年で10年。
富士山そのものも勿論素晴らしいが、
その麓にある富士吉田も実は隠れた
見どころが多いということを
お伝えしておきたい。