いかに失敗を逆手に取るか
以前に、「経営者JP」というエグゼクティブ
サーチ会社のことについて書かせてもらった
ことがある。
こちらの会社は、情報発信に大変力を
入れており、日々有益なコンテンツを
経営者、あるいは次代の経営者層へと
送り届けている。
毎週のようにZoomを使ったウェビナーも
開催されており、しかもそれが無料である
ため、私も時折お邪魔する。
優秀な人材をプールするためのツールと
して、またプールしている人材を送り込む
候補先企業のキーマンとつながるため、
ウェビナーやメルマガといった情報発信に
余念がないのだ。
去る木曜日に、
「なぜか好かれる、心をつかむ幹部の法則!」
というタイトルのウェビナーが行われ、
放送作家・PRコンサルタントとして活躍中の
野呂エイシロウ氏がゲストとして招かれた。
個人的に、彼の情報発信に以前から注目を
してきたこともあって、是非話を聞きたいと
思って参加させてもらった。
野呂さんが放送作家としてデビューしたのは、
『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』。
その後、『ザ! 鉄腕DASH!!』や、
『奇跡体験アンビリバボー』などの
人気番組でも腕を振るっている、
売れっ子の実力派だ。
また、著書もかなりの数を出されており、
PRコンサルタントとしてもその辣腕で
様々な企業・ブランドの露出を手掛け、
依頼が引きも切らない様子である。
恐らくは、数多い著書の中のどれかで
紹介されているエピソードなのだと
思われるが、ウェビナーの中で語って
下さった話で特に印象深かったものを
紹介したい。
それは、失敗を逆手に取って「ネタ」に
してしまう、強引な大逆転法の話である。
TV局での打ち合わせがあるのに、
完全に寝坊して遅刻が確定。
すぐに電話して遅刻連絡をし、
猛ダッシュで着替えて局へ向かう。
向かう道すがら、どうやってこの難局を
乗り越えるか、「確実にクビだ・・・」
と思いながらも懸命に知恵を振り絞って
ギリギリまで考えた。
その結果思い付いたのが、
局そばのコンビニに寄って、かさばる
袋菓子を棚から一掃する程買い込み、
両手いっぱいに持って手土産にする
という作戦。
1万円弱ほどコンビニで支払って、
両手に目一杯コンビニの袋を抱え、
アタフタしながら会議室へなだれ込み、
すぐさま土下座して謝ったそうだ。
その場にいた人たちは、
そんな格好の野呂さんを見て大笑い。
怒るに怒れず、お陰で「クビ」にも
ならず、この時の顛末は「伝説」として
長いこと語り草になっているという。
ここから得られる教訓というのは、
失敗という事実は変えられない以上、
その事実を笑いに変えることのできる
「解釈」を付与してしまえ、ということ。
そのために、野呂さんが実行したのは、
「中途半端な謝罪」ではなく、
「圧倒的に突き抜けた極端な謝罪」
だったわけだ。
その極端さの方向性に、妙なおかしみも
感じられる。
あまりに狙いすました極端さだと、
「あざとい」と思われて不発に終わる
リスクもあるように思う。
実際、コンビニの棚を一掃した後の
棚を写真に収めて、本当に買い占めてきた
ことを後でアピールしたとのこと。
「コンビニに寄ったことで、更に到着が
遅れているよね」とのツッコミを受けた
ことも、ご本人が告白していらした。
しかし、そんなツッコミも、あくまでも
「愛のあるツッコミ」だったようで、
そこは野呂さんの人徳が大きいのだろう。
普段、しっかりとした仕事を通して、
信頼関係を積み上げているからこそ、
いざこのような失敗をしても、
笑って済ませてもらえたのだと思われる。
コンビニに寄ってお菓子を買い占めた
ところで、30分の遅刻が35分の遅刻に
なるだけ。
であれば、35分の遅刻だけれども、
「何をバカなことを!?」
と笑ってもらえる演出をした野呂さんの
機転は、見事としか言いようがない。
簡単にまとめておくと、
笑いを取るなら圧倒的に極端に振れ!
イザというときは日頃の信頼が物を言う!
この二点が、野呂さんのお話から学べた
要点である。
私もフォローしている、
野呂さんのnoteはこちら。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。