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ライオンのおやつ

トルコの大地震のニュース。

家族4人を亡くしたという男性。
昨日は妻と息子の遺体をがれきの下から出して、
今日は妹と甥の遺体を出したと
真顔で語る。

娘を亡くしたという男性。
娘の衣服を顔にこすりつけて
大号泣している。

かわいそうというか、気の毒というか、
苦しい。
こういうニュースを見ると、
どこか他人事のように思いながらも、
苦しくて、目をそむけたくなる。

やっぱり、「死」というのは「悪」だ。
とも思う。


でも、ライオンの家にいた人たちの「死」は、
美しくも思えた。不謹慎かもしれないけど。

誰だって、
目の前に「死」を突き付けられたら、
逃げたくなる。
まだ生きたいとあがく。

でも、
そんな自分を否定せずに受け入れて、
自分の人生をゆっくりと振り返る。
その中で、改めて、
息をしていることや
体を自由に動かせることに感謝ができるのだと思う。

今感謝しろと言われても、
できないのが現実なんだけどさ。


でもでも、
きっと、そういうの全部ひっくるめて
「生きている」っていうことかもしれない。

素直になれないこととか、
感謝できずに文句ばっかり言っちゃうこととか、
嫉妬みたいなネガティブな感情とか、
そういういろんな感情が生きてる証拠で、
「死」に向き合って「死」を受け入れた時には、
そんな感情が懐かしく思えて、
俯瞰している感覚になるんじゃないかな?


だから、良い感情も悪い感情も、
全部全部、
私が生きているからこそ感じられるもので、
一つ一つ可愛がろう。


「バカタレが―!」
ってイライラする感情にもよしよし。
よく分からないモヤモヤな感情にもよしよし。
嫉妬というかムッとしてしまう感情にもよしよし。

良いことばっかりじゃないのも人生ってこと。
ニコニコ笑うのが正義なわけじゃない。

改めて、「生」を思う。



最後に、
トルコ大地震により、
亡くなられた方々にご冥福をお祈りいたします。
また、被災された皆さまに
心よりお見舞い申し上げます。

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