見出し画像

札幌滞在記3-4 〜アカデミック飲酒〜

4日目は作業日に費やした。

案外、充実な日々を過ごせているのかもしれない。
そう思わせたのは、一人で大通り地下街のカフェで作業している時に大きな充実感に包まれたからだ。
街散策以外では、関東にいた時とやることは変わらないはずなのに。
環境を変えることは自分にとってとてつもない効果をもたらしているようだった。宿では、夜のバー営業に従事している。
英語も嗜む程度に使えたのと、自分の趣味の相性が良いお陰で様々なお客さんと仲良くできている。ヘルパーは無給だが、労働の対価として宿泊費以上のものはあるのではないかと個人的に思った。

5日目。
ビール好きの聖地、苗穂にあるサッポロビール博物館に向かった。

元々ビールについては、ある程度勉強してあったので製造工程の展示などは復習のような感覚でいた。
自分は、以前にビール検定という資格を2級まで取得した経緯があったので社歴についても同じく復習のような気分でいた。
そんな自分が一番楽しみにしていたのは、テイスティングのコーナー。

改めて、サッポロビールに愛着が湧いたとことろで飲むビールは金曜のお疲れビールとは違った高揚感を与える。

製造の過程を知って、手に持ったお酒をロジカルに理解しながら飲む。
アカデミック飲酒。
この呼び名が最も相応しいかもしれない。

5感を活かした、最高のアクティブラーニングだ。

ラインナップは、お馴染みのサッポロ黒ラベル、サッポロクラシック、限定醸造の開拓使ビール。
自分は一番ポピュラーな3種セットを注文。
最後の開拓使ビールは最初の2つとは一線を画す、生きた酵母がそのまま入っているかなり珍しいタイプ。

同じ会社で、さらに同じピルスナービール同士を飲み比べることは初めての経験だった。

左から
黒ラベル、クラシック、開拓使ビール

味わいは、大きく分けると
黒ラベル・クラシックVS開拓使ビール
の2つに分かれる。
*サッポロクラシックは北海道限定

この隔たりは、生きた酵母の有無だと思う。
前者は、保存に適した処理をなされているのに対して、後者は出来立ての生物を飲んでいる感じ。酵母の香りがオーガニックな感じだ。この香りは、好みを分けそうな感じがするが、自分は非常に気に入った。アテがなくても十分に楽しめるボディ感だと思う。

では、黒ラベルとクラシックではどうだろうか?
黒ラベルは飲んだ後は、比較的すっきりとしている。食事を邪魔しないケジメのある感じだ。
それに対して、クラシックはある程度の余韻を残している。
普段飲んでいるお酒も、気を改めて飲んでみると楽しい。

(続く)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?