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TMR編集室月報22.12|光のような声、星のような音

Podcast「Temple Morning Radio(略称TMR)」編集・配信を担当する遠藤卓也の、お寺や音に関する活動月報(2022年11月21日〜12月20日分)

11/23|Live「カクバリズム20周年記念スペシャル」@立川ステージガーデン

11/23(祝) カクバリズム20周年記念ライブへ。立川ステージガーデンで昼から夜まで、ライブしっぱなしのお祭りイベント。お寺つながりのご縁で二階堂和美さんからご招待いただいて、ずっと好きなレーベルの20周年記念の場に立ち会えるなんてほんと冥利に尽きる(泣)
ニカさんは伴侶が急逝するという、人生がひっくり返るような出来事があった後で、それでもステージに立ち「On the sunny side of the street」「めざめの歌」「いのちの記憶」を歌う姿にたくさん涙がでた。声が光のようだった。
「今できるベストを尽くすステージ」と言っていた20分間、見届けました。

キセルはミナス音楽を感じさせる出だしからお馴染み「ベガ」の新アレンジ。不思議で素晴らしい新曲「演歌」まで、変わらぬようでいてすごく進んでいる感じがした。
VIDEOTAPEMUSICは、mmmさんボーカルの「Summer We Know」にひとりグッときてた、、、生で聴けて嬉しすぎる。
ceroは角張社長が「世界のどこに出しても大丈夫な自慢のバンド」と紹介していて、ほんとそうだなと思えるライブ。新曲3連発からの「outdoors〜PLMS」。特に「Fdf」かっこよかった!
そして帰り道、パンフレットに収められた本秀康さんの漫画『カクバリズム刑事』に笑い涙。「人類が皆カクバリズム・ファンなら、悪人なんていないと思います。」確かに!
そうなるまで、30年、50年とやり続けてほしい〜。まずは20周年、おめでとうございました!!

お坊さん枠で出演してくださったニカさんのTMRトーク音源もぜひ。


11/30|Live 星形の庭【津田貴司カルテット】@神保町 試聴室

「星形の庭」というカルテットの演奏を聴きに行った。リーダーは津田貴司さん。
津田さんは今年『フィールドレコーディングの現場から』という本を上梓され、同じタイミングでフィールド録音にまつわる本を出した柳沢英輔さんと一緒に下北沢のB&Bで出版記念イベントを行った。8月末のことだ。イベント出演後にお話しして、過去にhofli名義で「お寺の音楽会 誰そ彼」にご出演いただいたことを話したら覚えていてくれた。
それでまた津田さんの演奏を聴きたいと思っていたところ、東京でのライブがあるという幸運。しかもカルテットのメンバーに、昔ココナッツディスクで同時期にバイトしていた井口淑子さんの名前を見つけた。なんというご縁か。

星形の庭の演奏はとても気持ちよかった。目を瞑って聴いていると津田さんのギターがまるで星座を描くようにきらきらと光っているように聴こえる。
井口さんはフルートを持ちながらも、たまにコツコツとその辺を叩いたりして違う質感の音を置いていく。違う質感なのに自然というか必然な雰囲気をまとっていて、馴染む。時おりフルートで人懐っこいメロディを送り込んでくれる。

演奏終了後に、井口さんとの再会を喜びあったり、津田さんと共通の知人についての話を交わすことができた。出会い、別れ、そして再会。その周辺にはいつも「音」がある。


12/3|Temple Hotel 南アルプス 法源寺へ

Temple Hotel 南アルプス 法源寺

TMRの記念すべき一人目のゲスト、横山瑞法さんが宿坊をはじめた。実は、リフォームをしている段階でたまたま見学させてもらう機会があり、オープンしたら泊まってみたかった。宿坊を始めようと考えるお寺は増えているので、貴重な実践事例として後日ちゃんと記事にしたい。

法源寺のテンプルモーニングに参加して、瑞法さんのお経を録音させてもらった。2本のマイクを使って、一度試してみたかった配置で録ることができた。いずれ編集して「音の巡礼」コーナーで配信するつもりだ。

まるいさんマルシェ

そして偶々泊まった翌日が、瑞法さんたちが近所の古民家を借りて行なった「まるいさんマルシェ」だった。お寺の境内でマルシェが行われることはよくあるが、それだと檀家さん以外は参加しにくくなってしまうことがある。そこで、お寺の近所で歴史のある場所でご近所さんが集まりやすい庭のついた古民家に目をつけた。
おばあちゃんたちが作ったほうとうが200円。勝沼のワイン寺から取り寄せた白ワインを300円でなみなみ注いでくれる。なんて素晴らしいマルシェなんだ。

あわせて500円の山梨満喫セット

子どもからお年寄りまで、とても楽しそうに過ごしていて、賑わっている感じがあった。この場作りの中心に、知り合いのお坊さんが居るというのはなんだかすごくうれしい。


12/21|メディア掲載「”耳活”で始まること、広がること」

朝日新聞 12/21(水)Bon Marche 特集「”耳活”で始まること、広がること」にてラジオDJの秀島史香さんのおすすめポッドキャストとして「Temple Morning Radio」を選んでいただいた。

スイッチを入れると、そこに親しい人がいる」と感じてもらえる関係性

という、秀島さんの言葉にとても共感。
秀島史香さんとピストン西沢さんがJ-WAVEでやっていた「GROOVE LINE」は、よく聴いてたので、街でリスナーの方から「秀島ーっ!」って呼び捨てにされちゃう感じ、よくわかる(笑)会ったこともないのに、妙に身近に感じてしまうのが”声”のメディアの距離感なんだな。
そんなことをTwitterにつぶやいてみたら、秀島さんご本人に引用RTもしていただけて嬉しい。そうそう、この距離感。


取材記事|京都に馴染めない京都のお坊さん

地域寺院 12月号』「尋坊帖」コーナーにて、京都市 浄土宗西山禅林寺派 瑞泉寺 中川学さんにインタビューした。
学さんとはポッドキャスト「お坊さんとカルチャー放談」で大瀧詠一や細野晴臣について語り合った仲なので、この記事でもカルチャー系固有名詞を意図的に散りばめてみた(笑)
学さんも、自分もお互いにとても楽しかった取材で、写真入りの記事になったことが嬉しい。
学さんは過去にTMRにも出演してくれている。


取材記事|熊本のお坊さんの "楽しみながら " 防災活動

月刊住職 12月号』連載(48)は熊本県 真宗大谷派 糸山公照さんにインタビューした。
熊本地震、熊本豪雨に被災した糸山さん。その経験談から、災害にむけてお寺が準備しておきたいことが沢山浮かびあがってくる。「楽しみながら備える」「助けてくれる人を楽しませる」という糸山さんらしい心構えも印象的。
糸山さんはTMR未登場。ぜひいつかご出演いただきたい。

そして!同誌には、京極夏彦 先生による「月刊住職と僕」が掲載。
”なぜか僧侶になりたかった” 京極少年が、ならぬままに歳を重ね、『月刊住職』を一年間購読して遂に僧侶になることを諦めた理由とは!?
僕はちょっと泣きそうになってしまった。全お坊さん必読のテキスト!


2022年12月の月報は以上です。
Temple Morning Radioは年末年始も特に休んだりせずにいつもの調子で続いていきます。
お寺出張はじめは、1/9から岡山へ。またどこかのお寺に寄って、お坊さんとお話ししたり、音が録れたらいいなあ。

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