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「痩せたくて困っている人なんていない」

こういうと、怒る人もいるかもしれませんね。でも、ぼくは「痩せたくて困っている人なんていないんじゃないか」なんて、思うことがあるんです。少なくとも、ぼくの目の前には、現れることがありません。

「いやいや、葉坂さん。わたし、痩せたいんですけど?」

う〜ん、本当でしょうか。

「えー、葉坂さん。私、この前、葉坂さんが最近外食続きで太ってきちゃったんだよねって話していたのを覚えてますよ!」

なるほど、そんなことを言ったことがあったかもしれませんね。確かにその時のぼくを含めて、痩せたい人はいるでしょう。世の中にはあれだけ(驚くほどたくさんの)ダイエット関係のビジネスが溢れているわけですから、いるどころか、実際は痩せたい人で溢れています。

それでも、ぼくは思うんです。

困っていないでしょう、って。

痩せたいと思う人はいても、困っていないんです。だって、切実に困っていたら痩せますからね。30年前なら兎も角、今の時代、ダイエットに必要な十分の情報、さまざまな方法論、それもわかりやすく書かれていたり、シンプルになていたり、質の高いもので溢れているんです。

以前、こんなことがありました。

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もう今はしていないんですが、体験レッスンの期間を1ヶ月にしていた時期があって、ある女性がレッスン前に話しかけてきたのです(今は、初回1回のみ。大阪だけです)。

「どうしたら、痩せますか?」

いかにもそういう質問をしてきそうな見た目(ちょっと意地悪な物言いですが)で、服装も少しだらしない印象を感じました。

「そうですね、その飲み物を止めたら痩せますね」

「えっ?」という表情を浮かべた彼女がマットの横に置いていた飲み物は、カルピス(しかも濃い目)でした。

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ピラティスがどれだけダイエットに有効かを、きっと彼女は聞きたかったのだと思います。でもそれを話したからといって、彼女はピラティスを続けるでしょうか。ぼくはそういう問題ではないと思ったのです。

実際、彼女は次の週のレッスンではいかにも甘そうなジュースか何かのペットボトルを持ってきていました。濃い目だったカルピスがせめて、普通のカルピスウォーターに変われば、切実さをぼくは感じられたかもしれません。彼女は確かその日も似たような類の、でも別の質問を何かしていました。結局、おしゃべりをしたいだけ、構って欲しいだけなんだなという感じで適当な会話をして終わりました。

そのときの彼女からは必死さが感じられない、真剣ではないんです。切実さがないのです。切実さがあれば、絶対に痩せます。特別な病気があるなら話は変わってきますが、そうでなければ、痩せたいなら痩せます。

「彼氏(彼女)が欲しい」
「結婚がしたい」
「子供が欲しい」

こういった欲求は切実さがあっても、実らないかもしれません。他者だったり、時期やタイミングといった要因が絡み合うからです。確かにこういった類のものは難しいかもしれません。

でも、「痩せる」とか「身体を柔らかく」だとか、個人的でコントロールできる質のものは切実さがあれば、必ず手に入ります。手に入っていないのなら、切実さがないだけ、そんなに欲しくはなかったのです。

今日のお話は、少し辛口だったかもしれませんね。でも、今、君が困っていることや悩んでいることがあるのなら、自分自身に「切実かどうか」と問いかけてみてください。きっと切実さがあれば、(まだ手に入っていないとしても)手に入る道中、過程の中にいてあなたは充実感を感じているはず(つまり困ってはいない)だと思うのです。

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