科学的根拠について

「科学的根拠に基づいたもの」と聞くと、私たちは安心感を覚えます。信頼に足るものだと感じます。とは言え、科学的根拠に基づいていないにも関わらず、私たちは神社やお寺、人によっては教会に行ったりします。

◇科学的根拠に基づいた世界にあるもの
科学、化学、工学、数学、客観的、論理・理屈
◇科学的根拠に基づかない世界にあるもの
宗教、神話、スピリチュアル、芸術、主観的、感情・感覚

科学的根拠に基づいているかどうかには、「測定ができるもの/できないもの」という違いがあります。料理の美味しさ、音楽の美しさ、人間関係などは当然、測定ができません。自分の人生をどう進めていきたいか、夢や希望といったものも主観的なものであって、正しいも間違っているもありません。

私がお伝えしたいのは、どちらも大事ですということです。
科学的根拠に基づいたものを活用しながら、同時に基づいていないものを捨ててしまってはいけないのです。その両極の行き来が自在にできて、いい加減さ(良い按配)があるのが快適に生きるコツだと思っています。ボディワークは、まさにそういう立ち位置にあります。身体という明確な物質的なものがあり、同時に感覚という目に見えないものを頼りにしながら探求を進めていく世界。その自由さを、大切にしてください。

科学的根拠を軽んじてはいけません。勉強するのが面倒だからと、逃げてしまっては良くありません。でも科学的根拠を過信して、目に見えないものを軽んじたり軽蔑してもいけません。どちらも他人を批判する為ではなく、私たち自身をより快適に、より幸せにする手助けとして機能させましょう。

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