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ファミレスとレストランテ

以前に投稿したトーマス・マイヤーズが語ったちょっと良い話①とはまた別の場面で、彼がコースの中でポロっと漏らした言葉を気に入っているので紹介します。

「(こういうクオリティでセッションをしていると)飽きないよね」

彼はテクニックについて伝えながら、こういったことを言っていました。私も似たようなことをコースの受講生に伝えます。

美味しい料理を食べてもらいたいとシェフを志した人が、ファミリーレストラン(以下ファミレス)で働くとどうなっていくでしょう。おそらく、飽きてしまうと思います。冷凍しているソースを解凍して、これで料理と言えるのだろうか。退屈になって、飽きてしまいます。そのまま働き続けると、最初のこの仕事をしようと思った動機もどこかに忘れていきます。ファミレスはビジネスマンとして働くのであれば素晴らしいのかもしれませんが、そこで美味しい料理を作りたいという動機を持って働くには退屈すぎる環境ではないでしょうか。

私たちには無限の可能性があります。ファミレス的なアプローチだと、放棄していてとてももったいないと思います。飽きてしまって、深めていくことができないからです。ピラティスでもニュートラルポジションのセッティング方法などもそうですし、呼吸もどういった身体感覚に焦点を当てるのかでクオリティは本当に変わります。

息を吸うこと1つとっても、意識できることはさまざまです。

・骨盤底筋に向かって吸う
・ミッドバック(胸椎6番〜8番)に向かって吸う
・鎖骨の裏側に向かって吸う
・吸いながら、背中から肋骨の側面に向かって広がっていく感覚を感じる
・息を吸いながら鎖骨や肋骨の広がりと回転(骨運動)を感じる
・空気の入りにくいエリアを探して、そこを開く感覚で吸う

これまであまり呼吸の質に興味を持たれていなかった人は、一度、カフェなどに座って試してみてください。きっと「呼吸が吸いやすくなった感じ」や「無理せずたくさん息を吸えるようになった感じ」など、ポジティブな変化が感じられると思います。

レストランテで働く人たちがどういった料理を作ろうかと日々試行錯誤しているように、どうすれば身体はより快適で心地よい日々が過ごせるのか、楽しみながら探求してみてください。

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