「非」北欧生活|11. 住んでみないと分からないフィンランドのリアル vol.1
最近、フィンランド出身の自分でも、フィンランドのイメージや母国に対してのアイデンティティが考える視点によって変わるな、、とふと思ったことがある。日本にいて、日本の友人とフィンランドのお話をしたり、メディアなどに影響を受けているのが今の自分。もう一人の自分は、フィンランドに暮らしていた時の感覚でフィンランドを思う時の自分。
日本人のフィンランドのイメージが間違っているとはあまり思っていない。むしろ、意外と合っていることに驚くことが多い。北欧にもっと興味をもった、フィンランドの良さに気づかせてくれたのは日本での生活。
フィンランドというワードを聞くと、ムーミン、サウナ、オーロラの次に、教育の良さ、福祉が進んでいること、自然が綺麗なことなどが出てくることがあると思う。正直、日本で生活していると、フィンランドのイメージを聞くだけで楽園のように聞こえることがある。実際にぼくも、フィンランドの田舎に住んで、ヤギを買って(小さい頃からヤギを買うのが夢)、ベリーやキノコ狩りをしながらスローライフがしたい!と思うことがある。ただ、実際のところ、フィンランドの田舎はスーパーまで車で1時間以上かかったり、バスは1日で2回ほどしかしか走らない、夏の森は蚊など人を気持ちよく食う意地悪な虫(そして動物も?!)が多かったり、冬は暗くて気が沈みそう…都会の便利さに慣れてしまった自分は生き残れなそうな環境。まあ、田舎じゃなくても、フィンランドで言う都会でも自然が多いし、ワークライフバランスが割と充実しているのも事実。ムーミンみたいにゆったりとした生活はできなくても、東京に比べたら住みやすそうには思う。
それでは、フィンランドから見たイメージはどうだろう?ぼくが小さい頃、「フィンランドに生まれたことで宝くじが当たった」と言うスローガンが流行っていた。実際にぼくも、「すげえ、、宝くじ当たったんだ!フィンランドに生まれてよかった!」と幼い頃から思っていた。そのように、フィンランドの人は愛国心が強い人が多いと思う。自然に囲まれた生活、国に対しての信頼感、貧しい国からここまで成長したことに対してのブライドもある。
それと当時に、日本ではあまり聞かない、フィンランド人や北欧の人が絶対に持っているフィンランドのイメージがある。それが、アルコールの飲み癖が悪いこと。日本だと、北欧の人はお酒が強いイメージはあると思うが、「フィンランド人と言えば酔っ払い」のようなイメージを持っている人は少ないかもしれない。冬が長いせいか、フィンランドはアル中になる人が本当に多い。多分、フィンランドに旅行に行くだけでもそのことに気づくと思う。フィンランドで生活していた時は、日本と同じくらい安心感はあったものの、アル中のホームレスの方に絡まれるのが怖かった。普段大人しいフィンランド人はお酒に酔うと、暴力的になったり喧嘩をする人もかなりいる。これは、フィンランドのviina(ヴィーナ)と言う、ウォッカなどの強いお酒がそうさせていると噂を聞いたことがある。中学校(早い人は小学校)の頃から隠れて飲み始める人が多く、スーパーの前で待機してお酒を買ってくれそうな大人に声をかける若者も普通にいる。(父親はロン毛なので、一緒に出かけている時もこのようなことが結構あった笑)、、ちなみに、ぼくはフィンランドのお酒の文化が苦手だったので、高校生までは一滴も飲んでいないよ!今は結構のお酒好きだけどね…
フィンランド人は基本的にネガティブ思考。自分のことを自慢するのが恥ずかしいとさている文化なので、自分の国のこともあまり良く言う人がいない。例えば、フィンランドに住みたい外国人に対して「フィンランドなんて冬が寒いし、人も暗いのになんで!?」と否定してしまいがち。でも、本当はフィンランドに興味を持ってくださっていることがすごく嬉しいのだ。フィンランド人は、自分の国の悪いところも誇りに持っている。もちろん、社会問題などは少し別だが、冬が暗くて寒いこと、人が少なくて孤独なこと、自分らがネガティブな国民性であることにも基本的に誇りを持っている。なので、フィンランドの人にフィンランドの悪いところをばかり言われたら、これは結構の確率で自慢話をしているだけだ。
本当はもう少し色んなことについて書きたかったが、あまりにも長くなってしまいそうなので、今回をvol.1、第一回目にする。こういう文化的なことが人と色々話しているとどんどん出てくるし、定期的に書こうと思っている。(もちろん、自分の意見や感じ方なので、確実に合っているわけではない)
では、
今週も読んでいただきありがとうございます!
もいっけりもい!
クー🌛
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