皺だらけの布団に浮かぶ
無数の波紋にただ飛び込みたい、日曜日。
乱れた模様、その凹凸の隙間に身をはめては
宙ぶらりになりたい。
元主の爽やかな温もりに心を癒やしながら、
私を放っていく時の流れに
濡らされないよう、浮く。
こうしていつまでも地球の一点に、
多少地面に触れないようなくるまった体勢で、
狂っていく世を見届けたい。
月で人が軽くなれたのはこういうことか。
時と場所と道とそれから選択を
強制しない世界だったら、
きっと今頃、私たちも、
コンドルのように、自由の風にのせられ、
空を飛び回っていただろう。
だが私たちは二足歩行を選んだ。
とりあえず自ら前に進められることを知った。
前に進むと時も一秒進んでしまうが、
私たちの決断に逆らうことは一切ないことをかみしめた上で、
私たちは一歩を踏むのである。
それがソールでわからないのであれば、
一生月の布団に身をまとって、
安眠すればいいじゃないか。