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戦勝国とDNA

『戦勝国とDNA』
屈強なる戦士達の魂に哀悼の意と感謝を
わたしたちは当たり前のように自由に奔放に世界を闊歩できている
わたしは酒を飲みすぎる所があり、人に迷惑をかけてしまう事がある
体臭もあるしデコも広い
なんとか克服したい所だが、酒でやらかすし体臭もきついままだ
デコは母親そっくりだ
技術的に進化し、卵子と精子が着床してこことここは遺伝させないで取り除いてと言うオプションとか、逆に有料追加オプションとか
遺伝子組み換えを人間で出来る時代も、そう遠くはないのではないかとよく考える
儲かりそうだ
世界の共通言語は英語になりつつある
欧米諸国ではバイリンガル、トライリンガル、マルチリンガルと基本的に2カ国後以上を話す
自動翻訳も凄まじい勢いで進んでいた
中国ではスマホを通して会話が成立した
高速で中国語を喋り画面に英語が高速で表示された
翻訳イヤホンみたいなものがうまれて、互いに別言語を話しているのに繊細な所まで理解しあえる
そんな時代もすぐそこだろう
エスキモーの言葉やインディアンの言葉、アボリジニや何々族の言葉
独特の文化、アニミズムなど精霊や魂と言った世界の言葉も文化もどんどん淘汰されていると言う
共通言語は英語が推進されている
自分が普段はアジア人とは気にしてないが、外に出れば色々な人種の中の一つである
体も小さい方で顔つきはのっぺりしてて全然違う
シチリア島のある日、カフェの中でコーヒーを飲んでいたら、目の前に右手を差し出された
その黒人は机の上に置いてて忘れてた、お釣りの1ユーロを指さした
黒い目玉の奥には切ない寂しさが哀愁を醸し出す
店内は混みいっていた
スロベニアの変なBARで飲んでいた時、日本人だとわかるとスリランカ人が合気道を教えると言って組み手になった
変な奴だったが陽気で好きなタイプだった
ボスニア・ヘルツェコビナとクロアチアの国境を抜けるのは非常に厳しいと彼は言っていた
生活するために、新しい国に行かなければいけないと彼は言っていた
彼は国を捨てたのだ
国を捨てた移民がそうそう仕事にありつけない
中国系やインド系はどの国に行っても何かしらの店を営んでいる
このカラクリはなんなのか?
単純に商才があるのか
たくましい人種だ
何か困り事が発生したら、だいたいは中国系の店に行けば解決してくれる
ありがたい存在である
ヴェネツィアは何もかも高かった
そこからフィレンツェへ移動
マユコのイタリア雑貨の買付けを手伝いながら、会いたい人にあい、行きたい店に行ってゆっくり過ごしていた
好きだった店がコロナに耐えられず閉店していた
ビュッフェスタイルの大好きなアペリティーボも違う形態に変更されていた
しっかりとコロナの爪痕が残っていた
それでも人々はたくましく前を向いて生きていた
この国で商売をしたいと強く思った
具体的な道を作らねばいけない
帰国の日は近づいていた
わたしは、黒人の圧に圧倒されていた
こんなに込み入ったいい感じのカフェで、目の前に座り、机の1ユーロを指さした
手のひらを返しての催促のジェスチャー
わたしは一瞬でも怯んでしまった
彼の目を直視した
堂々としている
彼の手のひらに2ユーロをのせた
黒人は白い歯を見せ「Thank you」と行って去っていった
頭の中でアレグリアな讃美歌が流れ出した
こんな詩があいそうだ
戦士よ戦え
戦士達よ戦え
戦士になる者よ戦え
戦え 戦え 戦え
アゲテイキマスカ

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