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『低空飛行』を読んだ

2021/9/9、うのまち珈琲店にて読了。お目当ての「クレームブリュレの季節のパフェ」は残念ながら売り切れていたのだが、代わりに「青リンゴとマスカットのツートンラッシー」を注文した。よく青色は食欲を減退させる色彩だと言われるが、ぼくの場合はかえって頼みたくなってしまう。どんな味なのか、俄然興味が湧くのだ。結果はというと、見た目どおり爽やかな味。シャーベットのシャリシャリという感覚も涼しげだった。ラッシーというだけあって、ヨーグルトの風味もしっかり感じた。

丸谷才一の、ユーモアに溢れた軽妙洒脱なエッセイがたっぷり楽しめる一冊。思わず声を出して笑ってしまうところもあった。

様々な文人との交流が等身大で描かれる本書だが、連歌の付合形式に則り詩人の田村隆一と散文を交わし合う第5章には、特にお得感(こう言っちゃなんだが)を感じた。丸谷先生と田村先生の文体の違いを楽しめるからだ。

文庫本のカバーのあらすじに使われている表現が言い得て妙だったので、参考のために引き写しておく。「大人のための人生副読本」。

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