カミュとドストエフスキー——「幸福な死」「異邦人」を読んで——
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まず、カミュの「異邦人」を読んだ。よくわからなかった。次いでその前身の作品となる、生前は未発表作であった「幸福な死」を手に取った。作者の考えていることが少しずつ解ってきたので、記事にしておこうと思う。
カミュといえば太陽と海だ。上の二作を読んでいても、他に重要な象徴など無いのではないかと思うほどに、この二つでテクストが埋め尽くされている。詩的かつ複雑な言い回しが多いものの、他の作家と比