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【感情紀行記】代議士

 「引き続き、政府一丸となって、、、」とある機会があって国会議事堂の本会議を見学する機会を得た。さまざまなセキュリティを潜り抜け、国会議事堂の本会議場へとついた。

 幼少期にも見たことがあるような気がしたが、興味がなかった上に、議場には誰もいなかったのでなんとも思わなかった。しかし、今回議会には、全国各地から選出された全国民の代表が列挙していた。演台には、行政府長官である内閣総理大臣が立ち、国民の代表たる質疑者からの質疑に答えていた。

 リベラル系の質問には、傍聴席から見て議会の右から、保守系の質問には左から歓声や拍手が飛ぶ。もちろん質問に関する答えにも同様だ。異様な熱気を放つ力強い議会だが、入ってすぐには驚きの方が大きかった。よく見るテレビの中の景色がそこに広がっているわけだが、望遠で遠くの政治方達を撮っている映像と比べ、議会は大きく、人は小さかったのだ。彼らは彼らの選挙区の代表であって、憲法上、全国民の代表だ。そして、演台の小さな人の肩には日本という国が乗っかっている。大きく全国に映し出され、国民の不満や期待などを一手に背負っているその重責を目の当たりにした。

 中には、眠そうにしたり携帯をいじったりしている人など様々いるものの、日本の法律を定める国権の最高機関は異様な空気感であった。よくテレビなどで見る様子や、演説に対して抗議しに行く人、水差しから水を注ぎ原稿を読み上げる姿。日々、全国津々浦々を騒がせている、あの人やこの人。現実的であってほしい、非現実のような異様な空間に広がる、大きな日本の縮図と呼ばれる現実を見た。

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