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置き去りの靴

ショッピングモールの出口の近くに靴と靴下が落ちていた。
ふと横を見ると、小学生くらいの男の子が裸足で立っていた。
友だちとケンカして、靴と靴下を脱いでしまったようだ。

「いいからおまえは靴を履け!」
お父さんが靴と靴下を取り、男の子に向かって大声で言っている。
男の子は「いやだー」と泣き、靴を履こうとしない。
「おまえが悪いんだよ、いいから、靴を履け!」
その声は10m以上離れた所まで響いている。

その場にいた人はお父さんの声にびっくりし、その場から離れていく。
少し離れたところで「あんな言い方されたら、男の子がかわいそう」と言っている人もいる。

お父さんは人通りの多い場所で、周りの目を気にしていたかもしれない。
男の子に何て声をかけて良いかわからず、大声で怒ってしまったのかもしれない。

お父さんと男の子に何かできたかな。
声をかけてみたら状況が変わるかも、と思ったけどできなかった。
何て声をかけるのが良かったんだろう。


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他者や背景への想像力、尊重し合うコミュニケーションなど、私たち一人ひとりが優しい間をつむぐ市民性を発揮していくことで、子どもの孤立は解消されていくと思っています。

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