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理科と言語活動

約9年ぶりに「理科だからできる本当の『言語活動』」を読んだ。(西川純, 2014, 東洋館出版)

自分の実践の舵を切るきっかけになった本だが、何がそのきっかけになったのかを思い出したくて引っ張ってみた。

結果、何が決め手になったのかはわからなかった。
逐一感じたことを記録していくというのは後々の自分のためになると確認した。

本書では、研究で積み上げられてきた理科の授業で起こっていることを一つ一つ紐解いていき、教育で目指すことと現実の授業との均衡点を提案するような構成になっている。

当時の自分の授業観や授業フォーマットに即した内容だったのだろう。
ただ、それはあくまで「授業」の枠に限定された理解だったので、より広く「教室」や「学級経営」、そして「学校」から「教育」へと視野が移っていくのはまだまだ後になってから。

だからこそ、まずは方法として考え方を理解していくきっかけにはなったのだろうと考えられる。

概念転換でいうと「最低限理解できること」を満たして行動に移行できたのかもしれない。

とはいえ、出版に際して当時の指導要領のキーワードである「言語活動」が入っているのは必然というかなんというか。

書籍の本質とタイトルとは突き詰めてみると無関係ということもあるのだろうなと学ぶ。

現時点でいう、自由進度・自己調整学習やウェルビーイングなどというコピーと書籍のもつ本来のメッセージは一致しないこともあるのだろうな。

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