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擦過

何がなんだか分からない
体もこころもズタズタだ
そんなことをいってるとね
ずれ始める
こことここ

甘えるなと打てばいい
情けないと罵倒しろ
哀れみの眼差しで一瞥
苦い顔をして去ればいい
そうすればいい
世界なんてそんなものだから
ただ息をして歩いてる
そうだった
思いは外には出さず
苦しくもないのだ

つい口から出る言葉は
今日の空は高いね
あそこに行きたい
今はなにも感じることはなく
解き放たれた自由がいい
つい耳にするのは
どうしてよ
世界の真理を知らないから
答えられないね
空の高さを提示したいが
どう伝えたらよいのか
気を悪くさせてしまうだけ

道路だけは立派な田園風景
あれは戦争のためなのよ
さまざまなものを通した色眼鏡
今となれば国力
乏しければ移動が大変だ
国境は深い森
人との交流もあるという
今の立派を嫌う自由民
そんな名の利己主義者
彼らの思う立派はきらびやか
呼び込まれる中の夢中
ぐるぐるまわる渦に
立派は繰り返され
どうしても夢の中
経験したら活かさないとね
想い浮かべる

一つのことを訊いただけ
何も変わらない私、ワールド
ズレは加速し
応えられない
知ったはずのワールドは
ただの一部だけ
自分として感じるものとの乖離
分からないまま腐ちてゆく夢の外
見えるのは浮き上がった血管
どうする



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