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オリンピック観戦記

 現在、高校野球が行われていて、次第にオリンピックへの熱が冷めてきているように思います。
 冷静にパリオリンピックのことを振り返る好機かもしれません。

 オリンピックで記憶に残ったことを2つだけ書きます。


 ひとつは阿部詩選手が泣きじゃくる姿。オリンピック開催前から、お兄さんとのダブル連覇の期待が大きくて、プレッシャーも大きかったと想像します。
 もちろん、私も日本人ですから、敗れてしまった試合を見た時には、残念な気持ちになりました。これまでどれほどの修練を重ねてきたのかということを思うとき、お気持ちが痛いほど分かるような気がします。

 けれども私が感動したのは、阿部詩選手に勝利したケルディヨロワ選手の立ち振舞いでした。
 柔道も大相撲や合気道とともに、礼に始まり礼に終わるのが基本です。おそらく日本の武道を貫く礼法でしょう。勝つことが出来るのは、相手がいるからであり、どんなに嬉しくてもどんなに悔しくても、感情を表に出さないことが美徳なのでしょう。

 阿部詩選手が負けてしまったことは残念ですが、ケルディヨロワ選手は勝っても淡々としていました。
 勝利した喜びを出さないという美徳を、日本から遠く離れたウズベキスタンの選手が体現したことが、とても美しいと思いました。嬉しいとも思いました。

 大相撲でもそうですが、日本の武道は勝ち負けのあるスポーツではありますが、相手への敬意を忘れて何でも勝てば良いということを良しとしません。


 もうひとつ感動したのは、マラソンの時に映し出されたパリの街並みです。
 こんなにきれいな街なんだ!、ということに、マラソン以上の関心をもちました。
 統一感のある色彩で、エレガントだな、と。
 オペラ座やベルサイユ宮殿という有名な場所も多く、街並みを見ているだけで楽しかった。

 それに比べると、日本の街並みは美しくありません。もちろん、京都その他、美しい街並みは日本にも残っていますが、駅を下りれば、だいたい同じような街並みを目撃することが多いです。

 その街の人口や財政を事前に調べれば、行ったことがない街でも、おおよその見当がつき、外れることはほとんどないことでしょう。

 景観への意識が外国に比べると低いのかなぁ、なんてちょっと思いました。


 なんかこういうことを書くと、激しい反論が来そうですが、思ったことは思ったこととして、残しておきたいと思います。



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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします