見出し画像

バイクで美術館巡り:ホキ美術館

〒267-0067 千葉県千葉市緑区あすみが丘東 3-15
https://www.hoki-museum.jp/

駐車場

バイク、自転車:専用の場所はないが身障者用スペース横に駐輪してよいとの事。
クルマ:有料駐車場だが、美術館受付で処理してもらえば無料になる。
入場料:1830円 (交通系IC、クレジットカード可)

駐車場

美術館

ホキ美術館の展示作品は写実絵画に特化している。美術館は設立以来、森本草介の婦人画で有名だが、収蔵品は現在500点を超え、人物の他にも風景、静物も多数あり、中にはサルバドール・ダリを連想させる前衛的なもの、さらにはアニメが元ネタと想像されるものもある。

展示作品は、とにかく圧倒的、そして非常に多様である。入館料はやや高めかもしれないが、支払うだけの見ごたえは確実にある。多くは今世紀の油絵作品だが、写実絵画とは単に写真のような絵ということではないということを、心の底から実感する。画法は多様であり、写実性もやはり多様である事がわかる。絵は目に映る光景そのままではなく、描かれている対象にカメラを向けても、絵と同じ写真が撮れるわけではない、ということが非常によく分かる。描かれているのは、なんらかの現実のモノではなく、内心に生じる印象である、と言えるのかもしれない。

所蔵作品を入れ替えながら多数の常設展示を行なっているが、美術館から委嘱した作品や公募作品の展示もあり、写実絵画の最先端を見る事ができる。この美術館が写実絵画の多様性を示す事ができるのは、こういった活動がもたらすものなのだろう。

美術館の建物は細長い特徴的な形をしている。あまり大きくはないが、三階建てで展示数は多く、じっくり見ていくと一時間では足りない。建物の最上階から下りていく観覧順路になっていて、最後にはエレベータで出入り口に戻れる。順路の最初にミュージアムショップがあるのは、美術館としては珍しいかもしれない。なおエレベータは、中で横になれるくらいの広さがあり、マッキントッシュチェア風の椅子も置いてある (風、じゃなくてそのものかもしれない)。

食事

館内にはコーヒーとケーキのカフェ (B2F) に加え、本格的なレストラン (1F、美術館に入館しなくてもよく、でも美術館駐車場の料金を無料にしてくれる) がある。庶民的な価格帯ではないが、ランチでもディナーでもおいしいコース料理が楽しめる。

美術館は、あすみが丘という住宅地と、昭和の森という広大な市営公園に挟まれたところにある。住宅地には、歩いていける範囲に小さなカフェやベーカリーが点在し、1 km ほど西に行けばショッピングセンターがあってフードコート、ファストフード店などがある。昭和の森には売店が二ヶ所あり、一方は季節営業だがもう一方は通年営業である。公園内の、キャンプや BBQ のできるフォレストビレッジと呼ばれる部分 (以前はユースホステルだった) には、ラウンジカフェがある。

周囲

美術館は千葉駅から 25 km くらいのところにある。観光資源に富む地域ではないが、100 ha 以上の面積を誇る昭和の森公園では、サイクリングや散歩で季節の移り変わりを楽しんでいる人も多い。地図で見ると内房と外房のちょうど中間地点だが、気候風土としては外房であり、15 km くらい走れば九十九里浜、太平洋である。その辺りは銚子と勝浦の中間で、どちらにも 50 km ほどになる。美術館から南の方に 30 km くらいの高滝湖には、市原湖畔美術館 (旧称市原市水と彫刻の丘) がある。

ありがとうございます!細く長く取材と執筆を継続していこうと思います。