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目の前の『この人』が求めているものはなんだろう?

project HOMEは、ピッコラーレが立ち上げた居場所事業。
その第一号「ぴさら」は、居場所を失った若年妊婦のための場所。
「ぴさら」を運営するスタッフの想いとは?

「自分で選ぶ」「自分で決める」を支えたい

「今日、何が食べたい?」と利用者さんに聞いてから、「ぴさら」の食事の準備ははじまります。

あらかじめ決まったメニューがあるわけではなく、訪れる妊婦ひとりひとりの食習慣、好み、体調に合わせて、今日食べるものを一緒に考えています。時には一緒に買い物や料理をすることもあります。

今、目の前にいる利用者さんが、求めているものはなんだろう?
「ぴさら」のスタッフは、いつも「どうしたい?」と利用者さんに問いかけ、利用者さん自身が「自分で選ぶ」「自分で決める」ことを支えたいと思っています。

「ぴさら」には、あらかじめ決められたスケジュールや規則はほとんどありません。
そのため、この場所が心地よくあるためにはどうしたらいいかを、ひとりひとりの利用者さんと、時間をかけながら共に考え調整をする必要があります。
決まっている事が少ない分、スタッフ自身も悩んだり、葛藤する場面が多いのが現実です。

毎日、ぶどうを食べたいと言う妊婦さんがいた時は

例えば、毎日毎日、「ぶどうを食べたい」と利用者さんに言われた場合、どうしたらいいでしょう?

必要な栄養素やカロリーを考え、いろんなものをバランスよく食べてほしいと願う気持ち。「わがまま」なのではないか、毎日同じものを出してていいのか、食費の予算を超えないかなどの不安。そして、ぶどうがそんなに食べたいなんて、とほほえましく感じる気持ち。

ささやかなことですが、スタッフとしては、さまざまな想いに葛藤する場面です。そんな時は、スタッフ同士で悩みを共有し、相談します。

そして、「ぴさら」にいる2ヶ月ほどの間なら、たとえ毎日ぶどうを食べても、それが大きな健康への影響にはならないだろうし、なによりも本人の心や体が求めていることを受け止めよう、と確認し、「毎日5粒ずつね」などと利用者さんと話したりして、その都度、「ぴさら」でのちょうど良さを探しています。

安心できる食事で、からだがかわる

「ぴさら」を訪れる妊婦さんの中には、毎日の食事に困りお腹がいつも空いていたという方や拒食や過食の症状がある方もいます。まずは、今食べたい物、食べ慣れた物を食べて、安心してもらいたいと考えています。

すると、お腹がいっぱいになってぐっすり眠れる、お肌が整う、むくみや便秘が解消する、などといった体の変化を経験することは少なくありません。

そうしているうちに、すすめられるものを食べてみたり、一緒に暮らす他の利用者さんと一緒に食事したり、「ぴさら」を卒業した人がデイ利用で訪れたりと、自然に経験が広がっていくのです。

変化するのは「ぴさら」

訪れる妊婦さんたちに対して「ぴさら」に合わせることは、求めません。そもそも、「ぴさら」を利用するかしないか、を決めるのは利用者であって、スタッフではありません。
最低限のルールのなかで、一人一人の利用者さんの必要性に合わせて「ぴさら」のあり方自体を伸び縮みさせていきたいと考えています。

目の前にいる一人の人間に対して、スタッフも一人の人間として、悩みながら、葛藤しながら、気づきや理解を深めていくのが「ぴさら」の日々なのです。

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