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在住2年過ぎて思うこと。

こっちにきて、2年がたった。

最初の1年はメルボルンのシティにいたから、

それも数えるともう3年が過ぎたことになる。

第1章

1年目は、ワーキングホリデーで1年だけと決めて、

今の夫をおいて、一人で英語習得のためにきた。

その1年、今思い出しても苦い。

文法や簡単な英会話は、中高と学んできて、

なんとかなると思っていたが、

全くそうではなかった。

自分で決めてことにも関わらず、

最初の最初から、彼(今の夫)と離れたことで

さみしくて、心細くて子供みたいに泣いてばかり。

英語は本当に全くついていけず、

家探しで一苦労、さらにそこから仕事探しが

本当に大変だった。

たくさんの職場を転々とし、3、4か月かけて、

やっと落ち着いてカフェのバリスタとして

働けるようになった。が、その矢先、

積もり積もったストレスのせいか、

体調を崩し、カフェもやめてしまうこととなる。

最後の1ヶ月ほどは小さい旅行をして、日本へ帰国。

苦労した割に、あまり達成感もなく、帰ってきたというのが

正直に思っていたこと。

一言で表すとしたら、「敗北感」、本当に悔しかった。

この1年は、オーストラリアのほんの一部しか

見えていなかったと今思えば感じている。

なぜ見えなかったかというと、

英語が自信をもって話せなかった が大きい。

それのせいで、人とコミュニケーションがとれず、

差別的な対応も受けやすかった。

嫌な思いをした経験が積み重なり、人と話すのが怖くなり、

悪循環だった。きっと表情やオーラにもでていたのだろう。

その負のオーラは伝わって、人との関わりは難しくなった。

ただあの頃は、そのループからどうやって抜け出せるのか

全くわからず、引きこもり、悶々とした生活を送った。

そんな感じで、私の1年目のオーストラリア生活は、

オーストラリアに非常に悪い印象を残して、幕を閉じることとなる。

第2章

そして、まさかの再挑戦。

帰国から半年後、夫のやりたい仕事のため、

私はもう戻らないだろうと思っていた

オーストラリアで生活することとなる。

今回は結婚した夫と共に、夫婦での生活。

それが私を後押しした。

今度は一人じゃない。一人で戦わなくていい。

そして、いつも私の意志を尊重して、応援し、

私についてきてくれた夫を支えるために、

今度は私も勇気を出そうと思った。

環境は1年目と全くちがった。

夫婦としての新生活、シティではない自然に囲まれた郊外での生活。

今まで二人で一緒に暮らしたことがなかったため、

初めての二人での生活。

夫は最初から今も変わらず、大きくサポートしてくれているおかげで、

今の私がいると感じる。

そして、自然に囲まれた生活は本当に気に入っている。

都会で生まれ育ち、その環境が当然のように思っていたが、

自然に恵まれた場所で生活を始めて、

今は以前より、心が満たされている、穏やかでいられる。

海辺で、オレンジ色やピンク色に染まる夕焼けをみたり、

牧草地帯で牛や羊の鳴き声をききながら、大きな青空を

眺めているだけで、ああ、なんて幸せなんだろう!って思う。

幸せってとってもシンプルなこと。

結局、本当に必要なものってそんなに多くないって気づく。

それに気づけただけで、ここに戻ってきた意味があるなって思う。

そして、さらに大きく変わったのは、

オーストラリアの人々への印象

1年目は、人が怖くて、差別が怖くて、

何もできない自分がいたけれど、

シティから出て、地元の人やたくさんのオーストラリア人と出会って、

今は全く違う印象を受けている。

彼らはとってもおおらかで、

こちらから心をひらけば、受け入れてくれる。

「私」をさらけ出すと、彼らは迎えてくれる。

びっくりするほどフレンドリーな人が多かった。

成長の2年間

これに気づけたのは、私の中に自信がついたからだと思う。

私はこの2年、英語で人と会話することに少しずつ慣れていった。

1年目と同じことになりたくなかったから、

本当に必死に人の話をきいて、話す努力をした。

2年すぎてやっと、もう昔の私じゃないと気づく。

時間はかかったけど、2年かけて育てた自信が、

私の精神面をぐっと楽にしてくれた。

全く知らない人と会話したり、

地元のお店の人に顔を覚えてもらったり、

過去の私と比べて、考えられないほど成長できたことが嬉しい。


そして、一人の時、バスか徒歩での移動しかできなかったのに、

今は車を一人で運転していることも、

地元のハンドメイドマーケットへの出店や、オンラインショップ運営など、

小さなビジネスを始められたこと、

ジュエリー職人になるという将来の大きな夢を見つけられたこと、

など、少しずつできることが増え、前進できている。

日本の都会のど真ん中で、会社員として働いていたら、

できなかったこと。

もちろんリスクもあって、怖かったけど、

思い切って飛び込んでよかったと思っている。

努力して得た力、自信は誰にも奪えない。

だから、信じて進もう。

苦しい時間も全て愛おしいものとなって返ってくる。





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