118.ガストロノミ―とは。「食」への様々な概念

先日、いつもは電車で通勤していたところを、最近流行りのLUUPの電動キックボードで通勤していました。

※LUUPは2023年4月中、お得なキャンペーンもやっているようです。

交通手段を変えると、景色が変わり新しい発見があるものです。
帰宅途中の道でおしゃれな飲食店を見つけました。

外観がすごくおしゃれで、近くに咲いている桜も相まって、すごくいい雰囲気。なかなか高級そうなお店。
調べてみると、「ガストロノミー OLLA(オッラ)」というお店らしい。


そこで私は思いました。

そういえば「ガストロノミー」ってなんだ、、?
聞いたことはあるような気もする。
なんとなく「イタリアン」「フレンチ」みたいなニュアンスかなあと思っていましたが、ちゃんと知らなかったので調べてみました。

ガストロノミーとは

料理という言葉が食材を調理する方法を指すのに対し、料理を中心として芸術、歴史、科学、社会学などさまざまな文化的要素を考える総合的な学問。文化と料理の関係を考察すること。美食学や美味学などと訳され、生理的のみならず精神的にも意義を持つ食の営みを研究し、おいしさを作り出す技術を、理論で裏付ける。

ガストロノミー(がすとろのみー)とは? 意味や使い方 - コトバンク

おおー!
「精神的にも意義を持つ食の営み」ってかっこいい。
そしてもはや学問なんですね。すごい。

ガストロノミ―に関連した言葉

近年では「分子ガストロノミ―」や、「ガストロノミ―ツーリズム」といった言葉を聞くようになりました。

分子ガストロノミー

「ガストロノミー(gastronomy)」自体の意味は、日本語では美食術、美食学とも訳されます。
分子ガストロノミーは調理を物理的、化学的に解析した科学的学問分野であり、本来は研究分野のみをさしていました。
昨今ではその研究結果を用いたり、非伝統的な方法・料理全般を「分子ガストロノミー」と表現することが多くなってきていますが、研究分野と調理分野を分けて料理分野を「分子調理法」と表現したりもします。

料理に液体窒素!?新時代の料理「分子ガストロノミー(分子美食学)」とは? | クックビズ総研


空気の力で素材を泡立てる「エスプーマ」と呼ばれる技術や、調理の過程に液体窒素を用いて食材を急速冷凍するなどして、通常ではありえない形を作り出したり、演出を行ったりできるようです。

下の動画は、上記のページでも紹介されているものです。
液体のアーモンドクリームを急速冷凍して器を作り出す過程は、すごく美しくてもはや調理というより芸術、、、!!!


ガストロノミーツーリズム

ガストロノミーとは、フランス語で「美食学・美食術」の意味。その土地の気候風土が生んだ食材、習慣、伝統、歴史などによって育まれた食を楽しみ、旅することをガストロノミーツーリズムといいます。

ようこそ静岡!ガストロノミーツーリズム おいしく旅して地域再発見/県民だより2022年12月号|静岡県公式ホームページ

ガストロノミーツーリズムとは、食と観光を結びつけた旅のことのようです。ただ単にその土地の食材を楽しむのみならず、食を通してその土地の歴史や伝統、文化に触れられるというところに価値を置いているんですね。

上記のページの例だと、
・お寺で歴史を感じながら、坐禅体験と精進料理を楽しむ旅
・古くから受け継がれてきたしょうゆ・みそづくりの食文化を体感できる旅
等があるようです。
どれも非日常体験で、かつ美味しそうで興味深いですね。

「食」という概念について思うこと

ガストロノミ―(美食学)についていろいろ調べるなかで、「食」に対する概念がどんどん多様化しているんだなあと改めて感じました。

「食」というものは、元来はおそらく、空腹を満たすために、生きるために栄養を摂取するものという概念のみだったのではないかと思います。
それがいまでは、料理の見た目や演出を工夫することで五感で楽しめるものが出てきていたり、提供の仕方を工夫することでより体験や学習ができるものが出てきていたりします。

これは、ある見方によっては
「生存に必要な栄養が摂取できればいいのだから、そんな贅沢に無駄にお金や労力をかけるなんて!」
とも考えられます。

たしかに、「生きるためのもの」という観点だと、不必要な娯楽要素や芸術的要素がたくさん付随しているかもしれません。
しかし一方で、
「そういった付加価値があるのは人間の暮らしが豊かになってきた(食べること自体にはそんなに困らなくなってきた)証拠。需要が先にあったのか価値の提供が先なのかは分かりませんが、その付加価値にお金を払う人がいるからこそ経済がより回り、人の暮らしをよりよくする社会活動や研究も発展していくのかもしれない。」
とも考えられるのではないでしょうか。

まとめ

最近では、上記で紹介した美食学も含め
どうせ体に入れるなら、健康に配慮したものや、オーガニックのものを。
どうせ消費するなら、フェアトレードの商品を。
というように、食べ物を選ぶ観点が様々。

私個人としては、食べるものに関してはあまりこだわりがなく「安くてそれなりに美味しければいいんじゃね?」という感じの人間ではありましたが、こうしていろいろ知っていくと、面白いものですね。

これからも、新しいものもまずは受け入れて知っていくことを大事にしていきます。

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