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【2分で読める】キネステティクス®ってどんなもの? 1.キネステティクス®の背景にある学問「行動サイバネティクス」とは?

ピューシスでは、「セラピーが好き」「ボディワークが好き」「学びやアクティビティに熱い想いを持っている」という人のお話を聞いていきたいと思っています。

数回にわたってお届けする今回のテーマは、キネステティクス®についてです。

動きの分析ツールであり、自分が楽に動けるようになるだけでなく、介助の場面においては、介助する人もされる人も、両方が楽に動けるようになるというキネステティクス®
国内唯一の認定機関である一般社団法人キネステティクス・ジャパンさんでは、各地でコース開催など普及活動を行っておられます。

キネステティクス®とは、どのようなものなのでしょうか?
一般社団法人キネステティクス・ジャパンのマスタートレーナーのお1人でいらっしゃいます、渡邊康子さんにお話をうかがいます。

一般社団法人キネステティクス・ジャパンさんのホームページはこちら↓


キネステティクス®︎ってどんなもの?

1.キネステティクス®の背景にある学問「行動サイバネティクス」とは?


ピューシス(以下、ピュ):
渡邊さん、よろしくお願いします。

渡邊さん(以下、敬称略):
よろしくお願いします。

ピュ:
早速なのですが、「キネステティクス®︎」というのは、ボディワークのひとつだという認識でよろしいですか?

渡邊:
ボディワークで言われている、体に働きかけること、心と体の「気づき・意識」を大切にするという面では、キネステティクス®もそうと言えるかも知れません。

キネステティクス®︎は、「行動サイバネティクス」という学問を背景にしています。
その学問を背景に、人の動きを言語化する教育システムとして開発されました。動きを体験しながら動きを言語化することで、動きについて考えることができます。

ピュ:
「行動サイバネティクス」という学問は、どういうものなんですか?

渡邊:
日本語にすると、「操舵」って言うんですけど。操作に、船の舵、と書きます。
「サイバネティクス」とは、ギリシャ語で「操舵手」を意味します。

ピュ:
はい。

渡邊:
船を操縦する時、初めから決めたルートで到着するとは限りません。波風や天候の変化など、船体がおかれた周囲の環境によって変化します。なので、出発してみて現在地と目的地を確認して方向を調整して……を繰り返して目的地に到着するそうです。
このように、ある行動をして、その結果から得た情報を入力に加えて調整することをフィードバック・コントロールといいますが、フィードバックを中心としたコントロールを研究する学問が「サイバネティクス」です。
「サイバネティクス」のなかでも、人の行動について研究した学問が「行動サイバネティクス」です。

ピュ:
分かりやすいですね! 実は、一般社団法人キネステティクス・ジャパンさんのホームページで、「行動サイバネティクス」という言葉を見て、「何だろう?」と思っていたんですが、イメージが急に湧いてきました。

ご説明していただいた中には、「動きを体験しながら動きを言語化する」というお話もあったのですが、それがちょっと面白そうといいますか、特徴的なのかな、と思いました。

渡邊:
そうなんですよ。動きを言葉で表現するってなかなか難しいんですけども、キネステティクス®で用いる言語を使うと、動きを学習していく中で、「これはこういう動き、ああいう動き」って言語化して分析しやすくなり、「もっとこういう、いい動きができないかな?」っていうときに、さらなるが分析ができるんですよ。
なので、言語は、分析するためのツール、ということですね。

ピュ:
「行動サイバネティクス」で操舵しながら、微調整のための分析に言語を使う。言語による表現は、欠かせない要素だということですね。

渡邊:
そうですね。


次回は 2.キネステティクス®の6つの概念 です。

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